
荒川本流で下流から見て2番目の沈下橋、

沈下橋は堤防の外側にあるから、橋へ行くには堤防を乗り越えて河原側に降りてゆかなければならない。

樋詰橋がある場所は、河原のなかでも特に低い場所。道路が橋に向かって下がっているのがわかる。

通行制限があり車重3トン以下、車幅1.8m以下となっている。乗用車は通行できるが、マイクロバスやトラックは通れない制限だ。
というのも、この橋は路面はアスファルトで舗装されているが、よく見ると橋げたが木造なのである。

源流部をのぞけば、荒川本流にかかる唯一の木造橋ではないかと思う。
樋詰橋は、荒川中流部で私が一番好きな橋である。木造であるという点を置いても、周囲の明るい雰囲気や、流れ橋らしい姿が荒川の他の沈下橋に比べてピカイチなのである。荒川本流の沈下橋をどこか1ヶ所見るとしたらここをオススメする。

左岸、上流側から見たところ。
埼玉の沈下橋の上流側には流木除けなどが設置されることがあるが、この橋にはない。橋げたが流されることを強く想定した橋なのだろう。橋げたが木製なのもそのためだ。
つまり、橋の性質としては流れ橋である。

この橋の好きなポイントは、橋の両岸がゆるい法面で水際まで降りられることだ。ちゃんと草刈りもされている。

橋の下へ潜り込んでみると、橋げたが木造だということがはっきりと見て取れる。
こんな構造の上をアルファードとかが普通に通行できるのだから、木材って思ったより強いんだな。

橋の欄干は西野橋と同様に、差し込み式でワイヤーのテンションで維持されている。
歩行者が押したくらいでは大丈夫だが、四輪車が激突したら簡単に折れてしまうだろう。

ワイヤーの固定方法はアンカーボルトにワイヤークリップで結束する方法。

橋の東詰はすぐに崖線になっている。

橋上から荒川の下流をみたところ。
直線的で、川というより放水路みたいな感じで何だか心がざわつく。

橋の下流に砂の岸があったので降りてみた。
魚の気配はあまり感じられなかった。

橋の上流方向。
(2022年11月06日訪問)