
飯能市の阿須運動公園は、野球場2面、ソフトボール場2面、サッカー場1面、テニスコート8面、ホッケー場、体育館を備える広大な運動公園だ。
また対岸には陸上競技のグランドがあり、その対岸への徒歩ルートとして流れ橋が設置されている。

そのルックスは、どこに出しても恥ずかしくない理想的な流れ橋だ。
これが公園施設じゃなくて、実用橋だったらどんなに良かっただろう。
この橋は埼玉県が平成20~23年度に実施した「水辺再生100プラン」補助事業により造られた公園施設なのだ。

当サイトとしては「阿須の流れ橋」としておくが、橋の本当の名前はたぶん無い。看板類に橋の名前一切書かれていないからだ。
おそらく自治体からは橋として登記されていないんじゃないか。棚ボタ式で交付金が出て立派な橋が造れたけれど、増水で壊れたり流路が変化したりで失われやすい場所なので、未来永劫予算をつけたくないから、市道の橋とは別扱いになってるんではと勘ぐってしまう。

橋の注意事項にも「夜間の通行は禁止」とある。
実際、全国の欄干のない沈下橋のすべてで夜間に歩いて転落したらよくないのは事実だけど、こんな禁止事項はこれまで見たことがない。
私が沈下橋が好きな理由は、人の生活が川が近いという所にあるのだが、この橋はあくまでも「娯楽」であって「生活」ではないということだ。

流れ橋としては、ホントに完璧に近い姿なんだけど、人の日常の生活と無関係なこういう施設って、渡ってみてもあまりワクワクないのだよね・・・。
私がひねくれた性格だからかもしれないけれど。
四国ではこういう「生活に必要とされないお遊びの沈下橋」って1ヶ所もなかったと思うのだ。

橋桁は木造で増水時には外れるようになっている。

ワイヤーは橋桁に結びつけてある。

橋が作られたのは平成24年(2012)なので、一度や二度は流されたことがあるかもしれない。

川面は浮き草に覆われていた。

左岸から見た様子。
(2025年08月25日訪問)