
国道407号線の高崎線跨線橋の北詰めにこんもりとした森がある。
ここは幕末~明治期に活躍した大資産家で政治家、竹井

星渓園は現在は市に寄贈され公園として開放されている。入園は無料。市民が散歩などで利用できるのはいいと思う。
駐車場は4台分の無料駐車場がある。イベント等が開催されていなければ、観光で訪れてもたぶんこの駐車場に置けるだろう。市のサイトでは無料駐車場が一杯の場合は駅方向の有料駐車場に入れろと書かれているけれど、むしろ西側にあるショッピングモールの駐車場に入れたほうがいいと思う。

庭園内には3棟の茶室があって有料で利用できる。
ちゃんとした茶会を開催できるが、そうなると駐車場が遠いのが欠点になりそう。利用者はほぼキモノで来るからね。

3棟あるうちのメインとなる建物の星渓寮。
縁側の外側にウッドデッキがあるが、これは「月見台」と呼ばれる意匠だそうだ。これはしびれる。

月見台の前には袖振石という名石が置かれている。
加藤清正が朝鮮半島から持ち帰り秀吉に献上したものが、徳川家に譲られ、明治維新後に澹如が手に入れたものだという。

茶室はたぶん四畳半で

茶室前には小さな石塔が置かれている。
これに描かれているものは、人が死後に閻魔庁でさばかれるときに生前に犯した罪の重さを測定する天秤ばかり「業の秤」。人が吊るされている場面だ。はかり上部にある丸いものは、言い逃れをする罪人がいると実際に罪を犯している場面の映像が再生されるという「浄玻璃鏡」というモニター。
年代は書かれていないけれど、澹如が造らせたか収集したものだろう。

庭園は1,000坪弱あり、中央には大きな池がある池泉回遊式庭園だ。

庭園の池は「玉の池」と呼ばれている。実はこの池は
え? こんな場所に落堀が? と不思議に思うかもしれない。実はこの場所は北条堤のすぐ堤内なのだ。決壊が起きたのは1623年で、まだ荒川の瀬替えが始まる前のことだった。
江戸時代以前の荒川の姿はななか想像できない。

星渓園西側の北条堤はすでに撤去されて平坦化しているが、よく見ると北西方向に微高地が続いているのがわかる。

玉の池の中には小島があり、

周囲は完全に市街地なのに、ここだけは静かで別世界。

庭園には入口が2個所あるので、散歩で通り抜けることもできる。

散策路の途中にある釘貫門。
なんと横木が珪化木でできている。

釘貫門の先には

松風庵。
2室からなる小さな建物。

池を眺めるために造られた建物で、2階部分を月見台と称している。

積翠閣の前にも十王を彫った石塔があった。

側面に彫られているのはたぶん奪衣婆と
(2025年06月19日訪問)