根小屋の流れ橋①

実用の流れ橋。川岸には階段があり通りやすい。

(埼玉県小川町腰越)

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石灰窯跡から槻川の上流を見ると小さな流れ橋が見える。

きょうはゴールデンウイークということもあって、河原で遊んでいるファミリーがいた。下流の上田中の流れ橋付近でもファミリーがいたから流れ橋って人を引きつけるのだろう。

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この橋も川の再生プロジェクトとは無縁の実用橋だ。

手前側は崖になっているが階段が造られていて橋へ降りやすい。対岸にはこの橋へつながる農道がある。古くから人が利用してきたのだ。

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この小字には2つの流れ橋があるのだが、この橋は国土地理院の地図では存在が確認できない。上流側の橋も規模は同じだがなぜか地図上で橋の記号がある。

実はこの橋は流出したまま復活しない期間が時々があるみたいで、以前に来たときには存在していなかった。

上流側の橋は常に復旧が早いので、国土地理院でも記載されているのだと思う。

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橋は河原の自然石を橋台に利用して架橋されている。出水後、都合のいい位置に石があるとは限らないからユンボを川に入れて石を移動しているのじゃないかな。

過去の航空写真を見るとだいたいは2スパンで架橋されるようだが、2022年現在は川幅が狭くなっているため1スパンしかなく、対岸側は石を並べてその上を歩く飛石形式になっている。これも出水のたびに姿が変わるだろうから、この記事のままの姿が永遠に続くわけではない。

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橋桁は2本の角材の上に細かく板を打ち付けてある。薄板なので耐久性はなさそう。もって2年くらいじゃないのか。

平時から川との距離が近く、台風だけでなく、ちょっとした夕立などでも流されそう。

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川の水は充分にきれいだけど、やっぱり水垢が多い印象だ。

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道路には予備の橋桁と思われるものが置かれていた。

出水で壊れたり、川幅が変わったりしてから造るのでは時間がかかってしまうから、あらかじめ予備を用意しているのだろう。

(2022年05月03日訪問)