根小屋にある2つの流れ橋の上流側の橋。
こちらも川の再生プロジェクトとは無関係の実用橋で、対岸は製紙工場の敷地につながっている。
川岸は蛇籠の階段になっているが金網は歩きにくく、橋へ降りるには不便だ。
この橋は左岸側に1スパンの橋桁があるだけで右岸側はほとんどが石積みの堤(土橋?)になっている。
まるで子どもの遊びが大規模になったような造りだけれど、おそらく利用者がいるのだ。手前側の住民が対岸の畑へ農作業をしに行くか、対岸の製紙工場に通勤するための近道なのだろう。
右岸側の手作り感がものすごい。
でもこんな仕事を手作業でできるんだろうか。
小型ユンボで石をかき集めたのか、あるいは町内会総出で石を拾ってくるのか・・・。
左岸は蛇籠が橋台の替わりになっている。
2022年現在、槻川の流れは左岸の蛇腹を洗うように流れているが、私が前回2016年に来たときには反対側の右岸の崖下ギリギリを流れていた。
2014年のストリートビューを見ると、川の様子が現在とまったく違っている。
とても同じ橋とは思えない。
橋桁の木材は下流の橋にくらべて細い。これなら流されても人力だけで元に戻せそう。
現在、槻川は細かい流れに分かれて川幅全体に拡がっているので、途中の部分は土橋の砂利が流されないようにトタン板でガードしている。
川の再生プロジェクトの遊びと違って、必要で造られたプリミティブな姿にしびれる。
所々に小さな橋があり水を逃がすようになっていた。
もちろんこうした小さな橋にもワイヤーがついていて、増水時にも流失しないようにしてある。
とは言え、もし出水があれば堤部分も破壊されるだろうから作り直すのは容易ではない。
これは2016年に訪れたときの様子。
橋脚は3つ、4スパンで右岸側に架橋されていた。
水面からの橋桁までは現在より高かった。
橋脚は岩を基礎にコンクリートで補強して作られていて、橋が流されても復旧させるのは簡単だったろう。
(2022年05月03日訪問)
