
上奥富堰の左岸に行く道の途中に公園があった。
南側は桜の林があり花見シーズンには賑わいそう。園内にはスターバックスもあるかなりやる気のある公園だ。

北側はサッカーグランドと野球グランドがあり、そのグランドに挟まれるように児童公園がある。
すごく広々としていて、中央には1本のヒマラヤスギが伸び伸びと枝を拡げている。

遊具は公園の外周に離れて並んでいるので何となく脇役のような扱いになっている。
でも最近のお洒落な大型公園にありがちの短命なユニット式複合遊具ではなく、昔ながらの鉄造遊具が多く、中には貴重なものも見受けられる。


揺動型の象ライド。
メーカーはコトブキ。

ブランコは同形のものが2セットあり、こちらは北側のセット。
メーカーは日都産業。

鉄棒と砂場。
柵もない砂場って今となっては貴重な存在。

滑り台は2基あり、1つ目は滑り台保存館#167として収録されている物件。デッキから滑降部に入るところにアーチがあるため、当サイトでは「アーチデッキ型」と呼んでいる2連の滑り台。
当サイトは滑り台の分類として滑り台保存館の保存番号を参照することが多いが、掲載されているそのものを紹介するのって(当サイトからの投稿を除けば)初めてではないかと思う。掲載時と色が塗り替えられており、背後の植栽も当時よりだいぶ育っている。

滑り台保存館の収録が2003年なので、それだけで20年以上が経過しているが、収録時に新品だったわけではないから、けっこう歴史のある滑り台といえる。
少なくとも平成初期までは遡るのではないか。

主柱にはたくさんの点検済みシールが貼られ、ペンキも塗り替えられているのがわかる。
丁寧にメンテナンスすれば鉄造の滑り台ってかなり長持ちすることがわかる。

滑り台保存館によれば、滑降部の手すりからアーチの柱をつなぐT字クランプの短いパイプの接続方法がこの製品の特徴だという。
確かに滑り台のこの継ぎ手は大きくカーブしたL字型をしている場合が多い。
この短い継ぎ手と、滑降部の手すりの高さが逓減している特徴からメーカーはサトミ産業の可能性が高いと思う。

雲梯。

着陸船型グローブジャングル。

着陸船型のグローブジャングルは県内では妻沼聖天で見ているが、それとは別の製品。


タラップは12段あり通常の滑り台より高さがある。

螺旋形状の1枚の鉄板をこうやって貼り合せるのって、意外に難しいんじゃないか。
現在でも新規に造れるんだろうか。

上から見ると結構迫力があるが、幅が狭いので大人が滑るのは難しそう。

最近の複合遊具にある樹脂製の螺旋滑り台に比べると地味に感じるが、貴重な滑り台なので末長く残してほしい。
(2025年08月25日訪問)