
県道81号線(熊谷寄居線)を西進すると、東武東上線の跨線橋で道路が少し盛り上がっている場所に挿しかかる。

その跨線橋の東側に昌国寺というお寺がある。

境内は県道から50mほど引っ込んだところにある。
入口には地蔵菩薩。

寺の入口。
ん? 何だかお寺らしくない。学校の跡地みたいな感じだ・・・。
敷地が低い土塁で囲まれている。

「不許

もしかして、館跡?
GoogleMapsで確認すると、境内はきれいな四角形でどう見ても館跡だ。
調べてみると、戦国時代末期の水野長勝という武将の館があった場所ということがわかった。

境内は学校の校庭みたいに広々しているが、本堂は質素。

でも彫物や花頭窓があって仏教建築としての体裁は保っている。
むしろこうした寂しい感じのお寺のほうが、そこそこ立派なお寺よりも鮮明に記憶に残るものだ。

庫裏、および、倉庫。
庫裏といっても市営住宅みたいな建物。
無住だが連絡先は嵐山の千手院となっていた。

絵馬堂。

鐘堂。

境内の奥のほうは杉林になっている。

境内にあった塚。
なんと滑り台が設置されている。
境内が公園だったことがあるのだろうか。

滑降面は洗い出しだけど、ザラザラに荒れていてで1ミリたりとも滑ることはできない。

滑り台への登り口。

境内にはほかにトイレ、如意輪観音。

六地蔵。
明治時代に造られたもの。額縁石塔の六地蔵ってちょっとめずらしい。


土塁の東側に鳥居が見えたので行ってみた。

お寺の鎮守ではなく、隣りの家の屋敷神のようだった。
後々知ったのだが、境内の西側の墓地に水野家一族の墓所があったようだ。まったく気付かなかったよ。
(2023年11月05日訪問)