パアパゥン洞窟の仲見世

洞窟寺院の門前町はまだささやかだ。

(ミャンマーモン州チャイマロウ)

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全長1km以上はあろうかというパアパゥン洞窟をひと回りした。最後は別の洞口から出たため、もういちど僧院に戻ってサンダルを回収しなければならなかった。

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洞窟寺の前には放生池があり、その廻りに数軒の茶店があった。

観光地の規模、観光バスの量に比較して、茶店の規模が小さい。この鍾乳洞が観光化されたのは比較的最近なのかもしれない。アトラン川上流のチャイノクワ橋ができるまでは、この場所へのアクセスは容易ではなかったと思われるからだ。

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寺へ到着したときもまず茶店でレッドブルを飲んでひと休みしたのだが、もう一度茶店に入ることにした。洞窟寺ではそもそも主洞へ入るルートを見つけるまでに30分、そこから洞窟の中を30分も歩いていてけっこう消耗しているのだ。

そしてなんと言っても、あのコンクリの上の小石地獄に耐え抜いた自分への御褒美が必要だ。

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茶店で美味しそうなミャンマー風かき氷「ジィゲートゥ」があったので食べていくことにした。

ジィゲートゥはかき氷の中に砕いたビスケットやパン、ピーナッツなどが沈んでいて、冷たいだけでなくちょっとした軽食としての機能もあるパフェのようなものだ。ほてった身体をクールダウンしながら小腹も満たされるという、暑季の旅にはもってこいの兵糧なのである。

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このお店は、緑、青、赤の3種類のシロップとゼリーなどを層状にかけてくれる贅沢な仕様。見た目も豪華なレインボーかき氷だった。

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これまであまり見たことがないフルーツ味のグミも入った。

日本でスーパーなどで売っているみつ豆に入っているピンク色の餅に似たものだった。

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このお店の特徴は、かき氷削りがカンナだったこと。

ミャンマーで普通に見かけるかき氷削り機は、手回しの見慣れたものなのだが、こんなふうにカツオ節みたいに氷を削る屋台は初めて見た。

お姉さん、氷たくさん入れてね。

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後に見える容器はさまざまなトッピング類。

それらがすべて入って完成したレインボージィゲートゥがこれ。もちろん練乳も掛かっている。

値段は500チャット。日本円では40円程度だから、もうね、いくらでも食べたい。

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食べている途中でシロップが混ざり合って、紫色の血のような色に変化した。

疲れた身体に冷たさと糖分、炭水化物が流れ込んで少し元気が出てきた。

これから旅の帰路につく。

(2019年03月01日訪問)

福岡県の神社 (アクロス福岡文化誌 6)

単行本 – 2012/5/1
アクロス福岡文化誌編纂委員会 (編集)

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