京塚樋管

レンガ造りで双塔の飾りを持つ洒落た樋管。

(埼玉県川島町長楽)

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長楽用水の上流部の様子。

奥に都幾川が見えている。そこで取水され、写真中央に蛇行して続く林の中を流れていく。この区間は人家もなくほぼ田園の中を流れていく自然豊かな場所である。

単に自然豊かな川というと奥山の源流部などは当然自然なわけだが、平野部で素掘りのまま残され、多様な生きものをはぐくむ小川というのは貴重だ。私は釣りに興味を持ったことはないのだが、徳島に住んだときに海や川でいろいろな魚を見て、魚の棲む川自体に興味を持った。その思いは以前に多々羅川の稿で書いた。

ここ長楽用水の上流部は埼玉県西の平野の川として必見の場所ではないかと思っている。

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その長楽の区間の右岸堤防に京塚樋管という樋管がある。明治時代に造られたもので、レンガ造り。

双塔のデザインは以前に紹介した都幾川の小剣樋管とよく似ている。

下流にある山王樋管が長楽用水から取水する樋管なのに対して、京塚樋管は配水用の樋管だとのこと。

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川裏方向を見ても水門は見当たらないので、自然合流の排水路なのか。

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この樋管の前にはコンクリートの階段が作られている。県の川の再生プロジェクトの一部。余計な工作物とも感じるが、素掘りの水路は近づきにくいものなので、このくらいはあってもいいだろうと思う。

だが、葦が生えていて川面に近づくことはできない。

この場所くらいは葦を刈っておいてほしい。長楽用水は500年以上の歴史がある用水だから、用水路としての生態系が続いてきたはず。用水が浅くなったり水の流れを阻害するような管理は本来の状態ではないからだ。

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京塚樋管付近は休日に訪れれば、釣り人の姿を見ないことはない。

魚の種類も多く、この日出会った釣り人によれば、フナ、タナゴ、モロコ、カマツカ、オイカワ、カワムツが釣れるという。

タナゴが繁殖しているということは、産卵のための二枚貝も生息していることを意味している。取水部に近い上流地域にマツカサガイ、イシガイ、ドブガイといった大型の二枚貝がいるという。

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素掘りなので川岸すれすれに雑木が生えている場所もある。

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川岸をコンクリートで護岸しないことで、多様な生きものが生息できるのだろう。

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葦が生えている場所もあり、農業用水としては伐採と浚渫が必要かとも思うが、もしかしたらこうした場所も利用する生きものもいるかもしれないので、一時的にはこれでもいいのか。

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長楽用水はすばらしい場所なので、変な親水公園や保護区などにはせず、むかしながらの農業用水としての環境を残し、釣り人たちが気軽に楽しめるまま残してほしいものだ。

(2025年09月07日訪問)