先ほど紹介した元狢村の環状集落の北側部分は元宮前村である。
そこに鈴木家という名主の家が公開されている。
公開されているといっても、どうもこの家の持ち主の厚意で休日に観光客を受け入れているというだけのような気がする。
話し好きのご主人と思われる人が中を案内してくれた。
主屋は国の登録有形文化財に指定されている。
江戸中期に建てられた中門造りの農家だが、その後の増築で大きな入母屋屋根になっている。
間取りなどを改変して建築当初の姿に復元してあるというのではない。
生活していたそのままの間取りである。
家の中はきれいに片づけられていて、こまごまとした家財道具は見当たらないけれど、家族の写真などがそのまま。
観光客が来るので見えるところを片づけてあって、奥は生活空間なのかも。
慶応2年に一揆があり、大黒柱に刀傷が残されているという。
五右衛門風呂もすごくきれいにしてあって、いまも使えそう。
土間の天井。
土間の2階は女中部屋になっている。
土蔵はわずかに土盛りした上に建てられている。
ご主人の若いころに洪水があって、土蔵の腰張りのところまで水が来たという。
そのころは上げ舟も持っていたが、痛んで使えなくなったので廃棄したという。
(2022年11月06日訪問)
