小川町の市街地。小川町は東西南北を山脈で囲まれた盆地だということは以前にも書いた。
その市街地の東部で、槻川からは2本の支流が分岐している。矢の口川と兜川だ。
小川町の兜川の印象は、ときがわ町の雀川となぜかダブる。
飯能市から寄居町まで続く県西の主要道、県道30号線をぼんやり走っていると「いまどっちだっけ?」と思ってしまうくらい、個人的には似ているのだ。
雀川の名前が県外の人にはあまりピンとこないように、兜川の名前もあまり知られていないと思う。
いまから兜川の風景を紹介していく。
最初に訪れたのは宏仁会病院の裏手にある「高橋」。人の名前ではないよ? 橋の名前だ。
鉄筋コンクリートの欄干は時代を感じさせる。ぱっと見で戦前くらいは行きそうだ。
定礎は見つからなかったが、調べてみると架橋されたのは昭和9年(1934)。
兜川自体は2面コンクリートブロック、もしくは、練り積み石垣が多く、正直、あまりぱっとしない川だ。川の風景もなんだか雀川と似ている。
下流側には水管が通っていて橋桁と橋脚を併用している。
橋桁は耐震工事をされている。
戦前の鉄筋コンクリート桁橋だと、現代の安全基準には厳しいのか。
橋のすぐ下流側に段差の低い堰がある。堰の名前はおそらく大塚堰。
堰の右岸に大塚用水の取水口がある。
構造はシンプルで堰板を落とす溝があるだけ。
堰があまり水を溜められないので用水への取水量も少なそう。この取水口、機能しているのかな?
堰の下流の様子。
(2023年04月02日訪問)
