県道11号は山間地に入ってもセンターラインがあるような快適な道路だが、県道の集落と集落のあいだには植林された森が続くような淋しい場所がある。
その道ばたに石塔があった。
車道からは少し見上げるような位置にあり、周囲は石垣積みになっている。かつては植林地ではなく、畑が作られた時代もあったのかもしれない。
石塔には馬頭尊と書かれていた。馬の墓だ。
馬捨て場はたいがい集落の外縁部、つまり隣りの集落との端境に作られた。
想像だが、もともとは県道の場所に石塔があったのが、道路の拡幅で移動する必要があり、たまたま近くに石垣があったからそこに置いたのではないか。
(2022年10月25日訪問)
