天岩戸嵐山明が指宮

昭和末期に誕生した神社。人工洞窟がある。

(埼玉県嵐山町千手堂)

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嵐山渓谷は歩道しかないので、自動車で槻川を辿っていくには近くの峠を越えなければならない。その峠の入口に綺麗な神社があることは前から気付いていたのだけど、なかなか勇気が出ず参拝できないでいた。

よくよく調べてみたら、嵐山町の自治体サイトで「昭和末期に建てられたこの神社には、芸能の神様が祀られており、また、ここで結婚式を挙げる方もいらっしゃるそうです。」という紹介文があったので、お参りしてみることにした。

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神社の名前は天岩戸(あまのいわと)嵐山明が指宮(あけがさしぐう)という。

神社内にあった由緒によれば、宮崎県の天岩戸神社の勧請したもので、祭神は大宮能売(おおみやのめ)神、手力男(たぢからお)神、直毘(なおび)神の3柱。

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鳥居の脇には「無門山塾」と書かれている。

調べてみたけれどどのような塾なのかはわからなかった。この神社自体も埼玉県が公示している宗教法人リストに掲載されていないようだ。

公益法人ではなく個人の家なのかもしれないので、心静かに節度をもってお参りしたい。

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石段や鳥居は白御影石で立派。

清掃も行き届いていて清々しい。

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鳥居を潜ると水盤舎がある。屋根に千木堅魚木を載せた珍しい水盤舎だ。

鳥居の定礎に昭和62年11月とある。町の広報で昭和末期に出来たというのは昭和62年ということなのだろう。

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水盤は排水のところに玉砂利が敷いてある洒落た造り。

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境内もとても綺麗になっている。

昭和末期からはもう40年経っているけれど、古びた感じがどこにもない。

左手には参集殿。奥の高いところが本殿。石畳の突き当たりのところに格子が見える。

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格子の奥は人口洞窟だ。

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中はうす暗く、けっこう広い。

「月もりさま胎内めぐり」と書かれていた。

ご神体の岩の後ろを回れるようだ。

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胎内めぐりの横にあった「掌願石」。

方位石かな。よくわからない。

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参道は胎内潜りの前でクランク状に曲がって本殿へ。

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本殿は神明造りで、その手前に吹き放ちの拝殿が接続している。

とても厳かな雰囲気の本殿。

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境内の外から見るとこんな感じ。

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参集殿の下は車庫になっていた。

(2025年11月19日訪問)