
高坂から毛呂山方面へ近道すると通りがちな道があって、その道ばたに土塁のようなものがあるのが気になっていたのでこの機会に訪れてみた。
この辺りは台地なので堤防ということはないと思うので城跡か? と思って立ち寄ってみたら、

古墳だった。
このあたりには100基以上の古墳がある古墳群地帯で、この古墳はその古墳群を代表する前方後円墳の苦林古墳ということだった。
と同時に、戦国時代に「苦林の合戦」という戦いが起こった場所で、『太平記』の中に苦林古墳と思われる塚に駆け上がったというような記載が見られるという。

そう言われてみると、前方後円墳っぽい形だ。
でも普通に想像する前方後円墳にくらべて全体的にコンパクト。

柵などはないので好きな場所から好きに墳丘に登れる。

後円部と思われる場所には「

正面に彫られているのは千手観音。
両側面に6体の仏の名前が彫られ、7夜連続で祈りを捧げ、最期の夜に祈るのが正面の千手観音というもの。

左側面には正観丗音菩薩、十一面観卋音菩薩、如意輪観丗音菩薩。

右側面には馬頭観丗音菩薩、准胝観卋音菩薩、勢至観丗音菩薩、の文字が彫られている。

背後の文字はこの塔は苦林の合戦で戦死した者を弔うというような説明が書かれているという。
(2025年09月17日訪問)