
明戸揚水機場について書いたけれど、普段から揚排水機場をいちいち気にしているわけではない。
その隣りにお寺があったので、お参りがてら、揚水機場を見てみたのだった。

お寺の名前は地図によれば十輪寺。
ただ、ここはお寺というより村はずれの共同墓地のような感じの場所だ。
こういう寂しい共同墓地に日差しの強い日にお参りするのって、なんだかすっごく心を揺さぶられる。この明るさがかえって寂しさを際立たせるような気がして・・・。ふとミャンマーで訪れた村の墓地を思い出す。

敷地の入口には閼伽井屋があり、その前には少し風化が進んだ青面金剛。

同じく入口に比較的新しい六地蔵。

境内の中心には石造の多宝塔がある。

基壇には「上達法身下及六道」と彫られている。上は悟りを開いた者から、下は人や畜生地獄にいる者まですべてというような意味。
この宝塔はすべての者を分け隔てなく供養するというようなことか。

本堂は切妻の倉庫のような質素な造り。
当サイトではこうしたものは「野辺堂」と呼んでいる(造語)。

地蔵格子には穴開き石が奉納されていた。

中は半分物置のようになっていて、厨子があるものの本尊はなくなっている。

厨子の左側に十王像。
茶箱などが置かれているのは、中には野道具が入っているんじゃないかな。

「清酒 野辺のおくり」!
(2025年06月19日訪問)