明戸揚水機場

配水先の面積のわりに大きな施設。

(埼玉県深谷市川本明戸)

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荒川左岸堤防の堤内に水門があった。

樋門(ひもん)のような雰囲気だが、樋門は堤外、つまり堤防の川側にあるのが普通だ。ここは堤内。

ということはこの水門は荒川に対する設備ではなく、六堰の左岸幹線導水路(地下水路)に対する水門なのだろうか。

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水門の先には除塵機場のようなものがあった。

看板が出ていないが、注意書きなどを総合するにこの施設は「明戸揚水機場」というのではないかと思われる。

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揚水機場は一般的には低い川から用水路に水を揚げる設備なのだが、ここでは背後には用水が見つからない。あとで地図を見たら、確かに奈良用水よりも上流にこの設備で配水すると思われる地域があるが、かなり狭い範囲だ。

その割に設備が大げさすぎる。

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しかもなんだか水が淀んでいる。流れていない気がする。六堰の左岸幹線導水路はきれいな水がどんどん流れているから、取水していたらこんなに淀んでいるはずがない。

この施設、揚水機場といいながら、主な目的は幹線導水路の除塵・沈砂池施設なのではないか。

(2025年06月19日訪問)