これはGoogleMapsで見た園瀬川の衛星写真。園瀬川は佐那河内村の大川原高原を源流とし、徳島市街で海に注いでいる。
さて、園瀬川に限らず、徳島県の川を見るときによく理解しておかなければならないのが「
一般的に川は尾根から谷に向かって流れる。そんなことは当たり前と思うかもしれない。だが、先行河川と呼ばれる地形では、川が谷から尾根の方向に流れるのだ。
この写真を見て欲しい。ピンクの点線部分は
先行谷は切り通しのような地形だから平地が少なく、道路は狭く、半日しか日が当たらないような険しい地形になる。
これが四国山地(
園瀬川先行谷の段畑と、徳島の特徴的な
先行谷をしばらく進むと、国道から川に降りる道がある。
かつて対岸に畑や林地がありそこへ行くための道だったが、いまはもう耕作されることもなく、この道を通る人はいない。
橋はすごく低い。ちょっとした増水で通行できなくなるだろう。
橋桁はなく全体が堰のような構造で、川の水は2ヶ所ある水路で逃がしている。
この場所は川面を渡る風も涼しくて、夏の暑い日などに何度か涼みに来たことがある。一日中クーラーの効いた部屋にいて気持ち悪くなりそうな時など、足を水にひたしてぼーっとするのは最高だ。
徳島市はこんな癒やしスポットが市街地から20分くらいのところにあり、しかも東京近郊の川のように人だらけや、駐車場問題もない。四国の人口と自然のバランスの良さって、住んでみるとすごく実感できる。
園瀬川の先行谷部分は、ほぼ左岸にしか道がなく、右岸は人跡もまれな照葉樹の森だ。
川の片側が生き物をはぐくむ手付かずの環境なので、テンやイタチなど水辺の動物をよく見かける。
上流に人口2千人弱の佐那河内村があるが、川の水はきれい。
のぞき込むと魚が泳いでいるのが見える。
夜、この場所に潜ったことがある。そのときの様子 ➡ 園瀬川・東地
(2006年12月23日訪問)
新・鉄道廃線跡を歩く2 南東北・関東編
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今尾 恵介 (編集)
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