グゥワ洞窟寺を後にして、次の目的地パアパゥン洞窟寺を目指す。目的地までは20km以上の道のりがあるのでしばらくはひたすら走るだけだ。
ただ、次の道程にはひとつの不安箇所がある。それは地図の❷の部分だ。
この部分に巨大なセメント工場がある。ちょっとした町ひとつの面積にも匹敵する大きさ。田舎にはそぐわない巨大な設備を持つ工場なのだ。迂回路のようなものは見えるが、ここをはたして通過できるのか。街道が工場の中を通過するようになっていて、セキュリティゲートで止められたりしないだろうか。
一抹の不安を抱きながら、❶の村まで来た。
村の名前はカーダン村か。村ごとに道路標識の写真を撮っておいてあとで通訳さんに読んでもらおうとしたが、モン語のためほとんどが読めず。
さっきの寺を見たあと、他のパゴダを探してものすごい砂地獄の中を走り回ったため、かなり体力を消耗している。
とりあえず里門の横に2件の雑貨屋があったので、チーズあられ味のスナック菓子とファンタオレンジを買って休憩。
アトラン右岸街道街道の路面状況は良好。とても走りやすい。
しばらく走ると工場のプラントが見えてきた。
道路は工場をさけるように左のほうへ迂回していく。
工場の正門まできたが、小銃を構えた警察軍などがいるでもなく、穏やかな雰囲気だった。
セキュリティーゲートもなく、道は工場の外周に沿って淡々と続いていた。
セメント生産はここモン州だけでなく、私が派遣されているカレン州においても大きなな産業だ。カレン州のセメント工場もいつか簡単には紹介したいと思うが、その工場では軍制時代にフランス人技師が反政府軍に誘拐された事件もあったという話も聞き、ちょっと気になってしまう場所なのだ。つまり純粋な民間企業ではなく、国軍が経営する企業なのではないかということである。
本当に工場の写真を撮っていいのかどうかはよくわからないので、さっと撮ってすぐ通過しよう。
プラントはカレン州の工場より巨大で設備は新しいように見えた。
いずれにしても塀越しなので、工場全体像はよくわからない。衛星写真を見たほうがかえってわかりやすいのかもしれない。
(2019年03月01日訪問)
オオカミは大神 弐 狼像をめぐる旅
単行本 – 2021/6/14
青柳健二 (著)
ニホンオオカミに対する関心が高まる昨今、日本全国に残る狼像を追ったフォト・ルポルタージュ。好評を得た『オオカミは大神 狼像を巡る旅』の第2弾。
amazon.co.jp
登場する石造の場所が地図や住所で具体的に書かれているので、オオカミ像巡りにはとてもオススメです。