法常寺

裳階つき重層本堂の広島県らしい寺。

(広島県三原市西宮1丁目)

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これまでに見てきた三原市の寺は、三原城の東側の寺々であった。ここから紹介するのは、三原城の西側の寺町になる。

西側の寺町だけで10ヶ寺の以上の寺院があるのだが写真のように道も狭い。路上駐車が許される雰囲気ではないので、車での移動は気を使う。こんな町での駐車場の選択ミスはすぐに10分、15分のロスにつながるので、日暮れ時にはわずかな油断もできなくなる。

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法常寺は、三原市の西の寺町でも最も西にある寺だ。市街地から外れることもあり、駐車場はあるだろうとあたりをつけて車で移動。

想像通り広い駐車場があってまず一安心。急いで参詣する。

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山門は四脚門だが、線の細い建物だ。

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山門を入ると参道はクランク状に折れ曲がって続いている。

奥に見えるのは水子地蔵。

境内は庭木がよく手入れされていて気持ちがよい。

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参道の途中には六地蔵堂。

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参道をそのまま進むと突き当たりは玄関。

玄関の左側は本堂。

本堂は重層裳階(もこし)つき塗籠(ぬりごめ)造り。比較的最近に大規模な修理が施されたようで、外装や内装は真新しい。ただし、柱などは古い材木をそのまま使っているようで、古い材木は江戸時代のものだろうと思われた。もしかしたら、元は塗籠造りではなかったか、あるいは、塗籠の比率がもっと少なかったかもしれない。

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庫裏は切妻の立派な庫裏。こちらも改修されている。

古い材木を残して修理するのは、新築するのよりお金がかかるのではないだろうか。

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本堂の左には鎮守社があった。

(2002年08月26日訪問)

古建築の細部意匠

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近藤 豊 (著)

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