これから伊沢谷の西側の山、妙体山へ登る。
東斜面にあるわりと大きな集落、北久保から山に取り付き、山頂まで車で登ることができる。目的地は山頂の妙体神社だ。

北久保集落に登りかけたその最初のところに、1/25,000 地形図によるとお寺がある。地図を見るかぎり北久保唯一のお寺だ。
でも地図で卍マークのある場所は荒れ地で、寺があるようには思えない。

道路の反対側に公民館があるだけだった。地形図の記入ミスか? それともお寺は完全に山に還って、墓地だけが残ったのか。

一応、公民館の写真を撮っておくか。
これまでにも当サイトでは、こんな調子で、特に見どころがあるわけでもない公民館を何ヶ所か紹介してきている。
公民館の敷地にはポツポツと新しい墓石があり、村の墓地になっているようだった。

ここからは北久保の集落の大半が見渡せる。その先の頂上はこれから向かう妙体山だ。
村には棚田で水田が作られ、そのほかの産業は養豚が多いみたいだ。阿讃山脈の斜面の行き止まりの山道の多くに養豚場がある。
白いパイプハウスはたぶんキノコの原木栽培じゃないかと思う。

伊沢谷の上流方向の景観。
写真右側が西向き斜面で人家がまったくない。写真左側は東向きの斜面で、北久保、立割、亀底、真重、引地と集落が続いている。

伊沢谷西向き斜面の植生。
コナラなど落葉広葉樹が多く、尾根筋に緑色に見えるのはアカマツ、濃い色はヒノキの植林じゃないかと思う。
取り立てて面白い写真でもないけれど、この植生だって永劫変わらない風景ではなく、明治~戦前くらいには違った風景だったのではないか。そういう意味で、このどうでもいいような山の写真も百年たったら、違う意味を持つと思う。
(2005年03月06日訪問)