村上市の市街地は地方城下町として見どころも多い。曲がりくねった小路や、格子戸の町屋が随所に見ることができる。
その町並みの一番濃いあたりに寺町があり、そのひとつ浄念寺に立ち寄った。
このお寺の本堂は切妻妻入りの奇妙な土蔵造りになっている。
ちょっと他ではこういう本堂を見た記憶がない。
本堂に入ると、土蔵造のためか光量が足らず、カメラがほとんど役に立たない。
陣は裳階というか下屋になっていて、内陣部分が2階吹き抜け。
吹き抜け部分に巨大な厨子があり、丈六仏の阿弥陀如来が祀られている。いわゆる大仏であり、この本堂は2階建ての大仏殿と言っていいものなのだ。
2階建ての大仏殿とくれば、まず気になるのが大仏の顔出し窓があるかどうか。
改めて外観を確認すると、2階に窓がある。この窓を開けると大仏さまが外を眺められるというもの。
窓を内側から見ると、2階に欄干がありキャットウオークが回っている。
しかもこのキャットウォークは飾りじゃなくて、人が歩けるようになっている。大仏を上から見るような2階桟敷的なものなのだ。
ひ~~~っ、登りたい。
残念ながら2階への階段は封鎖されていた。かつて参拝者が登れた時代もあったんじゃないかな。
岐阜のかご大仏もそうなんだけど、2階建ての大仏殿ってなかなか登らせてくれないよね・・・。
(1999年08月23日訪問)
図解/古建築入門: 日本建築はどう造られているか
単行本 – 1990/11/1
西 和夫 (著)
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寺院建築の架構が最も理解しやすく書かれている本だと思います。