前久保の馬頭観音

珍しい丸彫りの馬頭観音像。

(埼玉県毛呂山町前久保)

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川角の飛石からの帰路、村の小さな辻堂に石仏が集めてあったので車をとめた。

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これらの石仏はもともとは宮里橋の近くの兵恩寺(ひょうおんじ)にあったが、寺は明治初年に廃寺になり放置されていたのを、大正時代になってからこの場所に移転したのだという。

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見ものはこちらの馬頭観音。

明和4年(江戸中期)に造られた像。

馬頭観音は舟形光背などに半分埋め込まれたような「半肉彫り」という構造が多いが、これは仏像のカラダ全体を彫り出した「丸彫り」だ。

地蔵菩薩には丸彫りが多いが、馬頭観音で丸彫りというのは珍しい。

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顏の彫りもなかなかに迫力がある。

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他の石塔は庚申塔が多かった。

(2022年11月02日訪問)