石場の渡り瀬

かつて渡り瀬があったと思われる場所。

(埼玉県ときがわ町西平)

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西平という字に、都幾川の河道に向けて降りる道がある。この道をよく見ると、両岸に同じような道があり、かつては通行できたのではないかと思われる場所だ。

地図では右岸の道が描かれていないので加筆した。赤い点線が通行できたと想像する部分。

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右岸に行ってみた。

川に向けてまっすぐ道が続いている。

この先は河川敷が狭く宅地や耕作地などはない。先はすぐに川だ。

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対岸の道も見えている。この場所はかかつて川の中を歩いて渡れる場所、「渡り瀬(わたりぜ)」だったのではないか。

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近代までこの道が使われていたのであれば川床にコンクリートを敷設して洗い越しになっていたかもしれないとも思ったが痕跡は見あたらなかった。そもそも洗い越しは都幾川のように通年で水量のある川には作られないような気がする。

また、簡易な橋があったという可能性も低いと思う。橋であれば河道を斜めに横切るような作りにはしないからだ。

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すぐ上流に下郷橋(しもごうばし)が架けられ、この道を通る人はいなくなったのだろう。

(2022年11月02日訪問)