
園瀬川の先行谷を抜けると風景は一変して里の風景になる。
国道は90度右に曲がって断層谷に入っていく。園瀬川もT字路のような形で左右に分かれる。右側が園瀬川本流、左側は嵯峨川という大きな支流だ。
まず、本流側を見ていこう。

嵯峨川との合流点から700mほど上流にいくと取水堰がある。
すぐ下流にも別の取水堰があり、ここで取水した水を利用す農地の面積はごくわずかだから、元々は製材所などの動力目的だったかもしれない。

この堰は上に薄い橋が載っていて、沈下橋にもなっている。
取付け道路もスロープなのでリヤカーを取り付けたテーラーくらいなら車両も渡れそうだ。

橋脚はない。
橋床が直接堰の上に載せてあるという造り。
所々に穴が掘ってあって水はそこから排水される。

もはや沈下橋というより、限りなく「洗い越し」に近いものだ。
もしかすると、もともと洗い越しだったのを、少し嵩上げしたものかもしれない。

堰の上流側の様子。

川の対岸はわずかな田んぼがあるだけで人家はない。

背後に見える山は段畑。
作目はよくわからない。落葉しているということは柑橘ではなさそう。梅か、生け花用の花卉栽培かな。
(2007年01月03日訪問)