再び、小豆島ブルーラインを東へ走る。
次なる寺、清滝山が見えてくる。ここは小豆島八十八ヶ所霊場13番栄光寺の奥の院で、清滝山は札所としては14番になる。つまり、ひとつのお寺の本坊が13番、奥の院が14番と2つの札所になっているわけ。
ここも寺の背後には集塊岩の巨大な崖。
いかにもお寺を造りたくなるようなロケーションである。この寺は、八十八ヶ所霊場で最も標高の高い場所なのだという。
駐車場は乗用車が5~6台とめられる。
そこから斜路で境内へ登っていけるが、本来の参道は駐車場と反対側の階段で、この道はたぶん山麓の本坊まで歩けるのではないか。
境内の入口にはコンパクトな薬医門。
その欄間部分には猫の彫り物がある。
まず境内の右側から見ていこう。
鉄柵がしてあるところは内部に水が溜まっていて、なぜか浄化槽などに使うエアレーションの機械が稼働していた。
お亀石。触るだけで幸せになるという。
小さな大日堂。
寝仏堂。
寝釈迦というのはあるけれど、仰向けに寝ている仏像ってあまり多くはない。
寝ているのは地蔵菩薩。撫で仏でもあり、撫でるとご利益があるという。
境内の上を見上げるとここにも石門がある。
石門へのルートは鎖場になっている。
まず本堂のほうへ行ってから、あとでここにチャレンジしようか。
境内の左側のほうへ行くと、崖にめり込んだような朱塗りの建物があるではないか。
ん? なんだコレは? 仏堂なのか?
石段が途中から朱塗りのハシゴになっている。しかも二重のハシゴに。
ひゃ~、の、登りたい!
でも「この階段は登れません」という注意書きが、残念!
よく読むと「右手の階段へお廻りください」とある。
いったい右手の階段へ行くとどうなるというのだろう・・・ハシゴの鍵でも貸してくれるのか。
とりあえず書かれたとおり、右手の階段を登ってみる。
階段の左側には社務所。階段の突き当たりは不動堂になっていた。
不動堂の内部。
数人のおばちゃんの堂守が常駐していた。
この不動度の左側の戸を開けると、なんと、洞窟があるではないか。
そしてその洞窟が先ほどの朱塗りの懸崖造りの堂へとつながっていたのだ。
すっ、すごい。洞窟を通らないと行けないお堂だったのだ。
洞窟の途中には松葉杖が奉納されていた。
これは脚の悪い人がお参りして脚が治ったというような奉納品なのである。古いものは大正9年と書かれている。
洞窟をさらに進むと大黒天の鉈彫像があった。
この堂も不動堂で、崖の洞窟にサッシュを付けて部屋にしたような作りになっていた。
内部は吹き抜けの2階。
右側の階段から登って、左側の螺旋階段から降りるようになっている。
お堂の本尊である不動明王は2階部分に祀られている。
本堂を退出して境内をさらに左側へ進む。
衆寮のような2階建ての建物があった。
その先には護摩焚き場があり、不動明王像が立っていた。
不動像の後ろには1.8mくらいの深さの洞窟があり小さな不動像が無数に奉納されていた。
護摩焚き場からは、小豆島の半島のひとつ碁石山が見渡せる。
きょうはこれ以上周遊道路を進まず、あの碁石山方面へ行くつもりだ。
(2006年10月07日訪問)