国道8号線を南下。ウィンセイントーヤ寝釈迦の入口を過ぎたところで、右側に巨大な白馬が並んだ山門がある。
実はこの山門は前回にここを通ったときに気になったのだが、時刻も遅く、中を覗いてみたらかなり巨大な寺院だったので涙をのんでスルーしたのだった。
きょうは時間があるので、この巨大寺院に挑もう。
白馬の山門をくぐるとすぐに湖に行き当たる。
湖の面積はほぼ東京ドームほど。
外周は舗装道路で一周できるようになっているが、歩いて廻ったら時間がかかりそう。
外周道路の北側のほうには小さなパゴダがぽつぽつとある程度で、伽藍の多くは湖の南側に集中している。
北側のパゴダはここから見える通りなので、あえて行かず。
南側の伽藍を見ていこう。
こちらは講堂。
山門の両側にゾウがいて、楽しそうな作りなのだが、中に入ってみたら地味な講堂で、観光客が入るような建物じゃなかった。
信徒が集会をしていたので、中には入らなかった。
続いて、このお寺の伽藍の中心をめざそう。
オートバイで建物のほうまで行ってもいいのだが、せっかくなので湖の外周の遊歩道を行くことにした。
どうということのない遊歩道に見えるのだが、手前の乾いて見えるところが藻類で覆われていて、スッテンコロリンと背中から転んでしまった。
背中にザックを背負っていたからクッションになって体を痛めることはなかったのだが、デジカメが地面に叩きつけられた。壊れた様子もなかったのでそのまま撮影を続けたのだが、この寺のこの後の写真はすべてピントが合っていない。
遊歩道を進んだところにあった浮御堂。
中にはシンウーパゴ。左向きのめずらしいタイプ。
少し進むとまたシンウーパゴ。
こちらは右向き。
ホールケーキのような形のパゴダがあった。
手前にはパゴダに拝礼している信徒の像。
湖に下りる階段がある。
ここにもシンウーパゴ堂があるが、橋がなく、お堂へ行くことはできない。
石段を下りると、その足音を聞きつけたナマズがすごいう勢いで集まってきた。餌付けされているのだろう。
床の仕上げがタイル張りに変わった。
こちらにも湖に下りる階段。
おそらく放生をするための設備だ。
このお寺のメインとなるパゴダ。
シュエダゴンパゴダの縮小版だ。
パゴダの北側に立派な仏殿があった。
仏殿の内部には11体の仏陀。中央の一体だけがひと回り大きい。11体仏というような飾り方があるんだろうか。
パゴダ拝殿。
内部はとりとめもない仏像の配置。
左側の奥に妙にリアルな僧形の像があるのが怖い。
右側には聖髪授与仏。
シンティワリ堂。
両手にウチワを持たされていた。
一般的には右手に杖、左手にウチワという造形が多い。
これは何?
怪獣クモンガ、南海の大決戦的なジオラマ?
どう考えても仏教説話とは関係なさそう。
巨大な銅鑼と太鼓が下がる鐘楼。
ミャンマーでは鐘にしても銅鑼にしても、地表に近い高さに釣られていて、このように2階になっている鐘楼は少ない。
あとは、この建物か。
工場みたいな建物だな、、、、
あれ?
「工場みたい」ってことは、もしかして、、、
なんと、中には巨大な寝釈迦!
たぶん頭から足までの長さは50m強はある! そりゃね、すぐ近くにあるウィンセントーヤの180mとか270mの寝釈迦がどうかしてるんで50mじゃ注目されないのかもしれないが、有名なシュエターリャウン寝釈迦とほぼ同じサイズ。どこに出しても羞ずかしくない、立派な大仏である。
こんな大仏がムドンにあることを知らなかったなんて。
ミャンマーの寝釈迦は白肌の仏陀が多いけれど、ここは黄金仏。
大仏殿は外観は巨大な倉庫か工場にしか見えないが、中に入ってもやはり倉庫のような印象の建物だ。
基壇の下に入れる!
ウロウロしていたら、案内人みたいな人にマークされ、マンツーマンでガイドされてしまった。もしかして、最後にガイド料取られるパターンか?
ミャンマーの場合、経験的には強引なガイドは有名観光地にしかおらず、ここらの田舎で出会ったことはない。あとからせびられてもあまり高額なガイド料は払わないゾ!
基壇の内部は部屋になっていて、ガラス張りの中に仏像やジオラマが並んでいた。
扇風機はあるけれどエアコンが効いているわけじゃないからちょっとむし暑い。
仏教を信じない部族が釈迦に因縁をつけている場面か。
誕生仏。
左手のポーズがちょっと違う気もするが。
宝物、奉納品がやたらめったら並べられていて、宝物館というよりは、古物商の倉庫といった風情。
ガラスの上からおさい銭を投入できるようになっている。
「日本のお金もあるよ!」
ガイドのおじさんがわざわざ教えてくれた。
寝釈迦の裏側から出た。
巨木の一枚板が展示されていた。
寝釈迦の足の裏。
釈迦の足の裏には千輻輪という曼荼羅状の模様があることは有名だが、見方としては足の裏面が揃っているか、揃っていないかもポイントになるという。
このように面が揃っているのは涅槃像、つまり入滅の姿で、シュエターリャウンのように揃っていないのは休憩中の姿だという。
ガイドさんに寄進所に連れていかれた。ん~やっぱりそうなるか。でも強引に寄付しろという感じでもなかったので、溜まっていた小額紙幣で200円くらい寄進した。
どういうわけか日本の軍票が賽銭箱の中にあった。ビルマで発行された「へ号券」というタイプの100ルピー札だ。ビルマでの兵站がデタラメだったように、軍票の発行もずさんでインフレを起こしていた。あげく、敗戦後日本政府によって補償されることもなくすべてが紙くずになった。
大仏殿から出ると、すこし日が傾き始めていた。
きょうはここまでだな。
大仏殿の付近には仲見世が何軒かあった。
そのうちの一軒で、ジュースでノドを潤し、ポップコーンを買った。
南側には長い回廊が延びていた。
私は北側の白馬のところから入ったけれどそこはたぶん裏口で、この大仏殿の本来の入口は南側なんだろう。
南側の正規の山門。
オートバイを置いた場所からずいぶん離れてしまったけれど、ポップコーンを食べながら戻ることにしよう。
(2019年07月18日訪問)
旅の指さし会話帳44 ミャンマー(ミャンマー語) (旅の指さし会話帳シリーズ)
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