山を下り、寺町通りのひとつ北の寺へ。
ダンダァヨゥ僧院という総門があった。
でも門が地味なので、参詣向きではなさそうだな。
それでも入ってみよう。
参道は直線的で長い坂道。
森の中を抜けてゆく。
日本のお寺でもたまに杉並木の参道があり、いかにもお寺らしい風情の道というのがたまにあるけれど、ミャンマー人もこの道をみて「風情のある道だなあ、寺でもありそう」って思うのだろうか。
しばらく登ると僧房がった。
僧院に到着したのだ。
道路の反対側には講堂。
まだ先がありそう。
でも、道路のまんなかに検問所みたいにベンチが置かれている。
このままオートバイで進むかどうか迷ったが、お坊さんもいないのでそのまま通らせてもらう。
でもいくらも進まないうちに道は終わりになった。
そこには庫裏と思われる建物があった。
ここから先は徒歩で進むしかない。
少し登ったところにパゴダ群がある。
3つのパゴダのうち手前の一つはシルエットが変わっている。そしてパゴダに描かれた三日月形や○のアイコンは、ボーダコッパゴダなどの球体パゴダでよく見る模様だ。
このレベルでもう一つ面白いのがボーミンガウンとポーポーアウンをあしらったパゴダ。
ボーミンガウンが天界の神様に面会しているという場面か。ボーミンガウン生きたまま神の国に行ったり帰ってきたりするといわれるナッ行者界のスター。ポーポーアウンはボーミンガウンの師匠といわれている行者。
こうしたナッ行者を境内に祀っている寺と、まったく祀っていない寺にはちょっとした隔たりがあるらしい。
ミャンマー人の敬虔な仏教徒の人にいわせると、ミャンマーの仏教は基本的にはすべて上座部仏教ということになっているが、実際には純粋に仏陀だけをあがめる寺院と、ナッを合祀する寺院との2種類の派閥(?)に分別できるのだという。
つまりこの僧院は後者の派閥。
さらに石段が続いている。
登るしかないな・・・
石段の途中にはまた聖人紹介所。
中にはポーポーアウンとボーミンガウン。
その横にはヒンダーに載った女神。
名前はわからないけれど、日本でいう観音様のような位置づけの神様だというような話を聞いた。
シンウーパゴ堂。
シンウーパゴ堂の後には球体パゴダがあった。
このパゴダがあるお寺は何らかのつながりがあるんだろうか。
シンティワリ堂。シンティワリと猿の組み合わせは他のパゴダでも見たことがある。
これはシンティワリの托鉢パワーで動物までが喜捨してしまうという物語があるのだろうな。
マハムニ仏堂。
緩い石段なのでなんとか息切れせずに登れた。
基壇に小さな蓮弁がびっしりと生えたパゴダと菩提樹。
パゴダと菩提樹はペアになっているっぽい。
菩提樹の向かいには、洞窟めいたパゴダ。屋根の上にはムチャリンダ仏。
好きだよ~、こういうアトラクション。
洞窟の中はあっさりしていた。
四面仏が置けるようになっているが、なぜか1体は出張中。
さらに石段を登ると釣り鐘型のパゴダがあった。
ここがこの僧院の最上部になる。
このパゴダの前には、三連のトーラナ(塔門)がある。パゴダの前にトーラナを作るのは、インド仏教の非常に古い型式だ。
はじめてトーラナ付きのパゴダを見た。
パゴダのきわには得度堂があった。
最初、僧房があるあたりは地味な僧院かと思われたが、奥まで入ってみると想像以上に楽しいお寺だった。
(2019年03月27日訪問)
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