モン州の州都モーラミャインへ買い出しに来た。
仕事で使うあるプラスチック製品があり、いつもはパアンで手に入ったのだが、売り切れてしまっていた。お店で訊くと、その製品はモーラミャインの問屋で買ってくるとのことだったのでやってきたのだ。ところが教えられた問屋に行ってみてもその製品は扱っていなかった。
しかたなく街で一番大きなゼイジー中央市場へ向かう。
敷地面積は2ヘクタールほどあり2階建て。その中に小さな小売店がびっしりと詰まっている。
プラスチック日用品を扱う店舗はだいたい同じ一角に集まっているのだが、それでも全部の店舗で訊いて廻るのは簡単ではない。いったいどれだけの数の店が入っているのか。しかもどの店も品揃えも値段も大差ない。そんな同じような店をひとつひとつ訪ねて、目的の商品を置いていないか訊いてまわる。
いったい何軒たずねただろう。この市場へくる前にも問屋を何軒も訪ねており、すでに歩いた距離も相当になっている。暑さと疲労でスタッフもくたくた。
これ以上探してもたぶん見つからない・・・。
その商品はおそらく日本で企画されたもので、日本のホームセンターでは珍しくない。その商品を写した金型で作られたコピー品が奇跡的に最近までパアン市内で買えたのだ。だがもうそのコピー品の仕入れルートが無くなったのだろう。ミャンマー人の好みに合わなかったのかもしれない。
ミャンマーで仕事をするとき、現地で持続的にできるようにしようと思えば、資材は現地調達するのがいいのはあたりまえだ。
だが、ごく安価な商品を探して、これだけの労力をかけるのがいいのか、いつも悩んでしまう。
日本企業がミャンマーに進出しようと思ったら、水、電気から始まり、ネジや釘ひとつでも手に入らないものがあるということを理解しておく必要がある。
確かに店の数自体は多い。日本の地方都市にある店舗数の100倍くらいがこの一角にある。
でもヤンゴンで手に入るものが何でも買えるかというとそうでもない。そこはやはり地方都市という感じ。代わり映えしない店が、果てしなく続いているだけなのだ。
このゼイジー中央市場の他に同じ規模のマーケットが隣接して他に2箇所ある。すべてを見たらまる1日あっても足りないだろう。そもそも体力的に無理だが。
この恐ろしく込み合った市場の中をオートバイで行き来している人が多いのにも驚く。
マーケットの外周へ出た。
もうくたくたなので、どこかでお昼を食べよう。
(2019年02月15日訪問)
いちばんやさしい ブッダの教え
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田上太秀 (監修)
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