次なる寺、大雲院に向かうのを誤って遠回りしてしまった。その途中で公園にコンクリの山があったので写真を撮ることにした。
公園の名前はたぶん立川公園。
公園の入口には穴壁の障壁がある。だいたいにおいて穴壁がある公園には一点モノの遊具があることが多い。
まず目に飛び込んできたのはこの太鼓雲梯+アーチデッキ台。
太鼓雲梯でしか登ることができない滑り台は、小さな子どもには難しく、せっかくの滑り台が遊んでもらえないという微妙な台だと私は思っている。
その難しさを少しでも緩和しようとしたのか、雲梯部分の側桁に手すりが付いているのだ。
滑り台無しの単独の太鼓雲梯でも、これまで手すりのある物件は見たことがない。かなり珍しいものだと思う。
滑り台は砂場の上にかぶさるように造られているが、雲梯の入口、滑降部の下部は砂場の外に出ているので、滑り台と砂場の遊びは分離されているという不思議なレイアウト。
さらにタタキ自体が、周回して遊べる遊具になっているものと思われる。
さて、もうひとつの滑り台であるヘの字型コンクリ山。
高さは1.5mくらいか。
裏側はこのように全体が登攀面で、カスガイ、チェーン、ホールドが混在している。この面は滑り台に登るためではなく、むしろ登攀を楽しむための面なのだろう。というのも、滑降面から裏面に回り込もうとすると、ヒレのような突起があり、大回りしなければならないようになっているのだ。
山の中にはトンネルがあり、貫通している。
滑降面。
滑り降りたところに緩衝のためのカーブがなく、もろに地面に突き刺さっているので、滑り切ることができない。
滑降面の右側には登るためのホールドがあるので、滑降を繰り返したい場合は、ここから登ればよい。
反対側からみたところ。
園内にはほかにシーソーがあった。
支点は固定。
着地部分が鉄板をレの字に折れ曲げたもので、バネのような衝撃吸収の仕組みがないので、遊ぶと尻が痛いだろう。
穴壁は遊具と離れて別の場所にもある。
私が育った町の公園の穴壁は、他のカベとの連続性があり缶蹴り遊びなどに適していた。この穴壁は1枚の平面なので、ちょっと隠れづらそう。どんな遊びに使われるのだろう。
(2005年05月03日訪問)
沖縄島建築 建物と暮らしの記録と記憶 (味なたてもの探訪)
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岡本 尚文 (著, 監修, 写真), 普久原朝充 (その他)
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