若草公園はかつては見どころのある滑り台がある公園だった。その在りし日(2010年)の姿を紹介する。
表町にはほかに駅前西公園、駅前東公園(通称三角公園)があり、いずれも人研ぎ仕上げの一点ものの滑り台があったが、現在はすべて失われてしまった。なぜそのようなことが起こるのかはわからない。おそらく子供の安全のためという理由で、地元の老人会などが市に遊具の撤去を嘆願するためであろう。
これは若草公園の中心的な遊具、通称「ヤマ」である。公園においてこうしたコンクリで作られた小山は「ヤマ」と呼ばれることが多いと思う。
西側に細い滑り台、北側に広い滑り台があり、さらに南側には渡り廊下で接続した別の滑り台があった。斜面には鎖場やフリークライミングの岩場風の遊びが付いている。かなりいろいろな遊びができる魅力的な遊具だ。
ヤマの頂上部分。子供一人が入れるような小さな山小屋がある。
そこから南に橋が架かっていて、別の滑り台へ続いている。
橋の上から山の南側を見たところ。
左には3つのヒューム管がある。この山が出来た直後にはこの中に入れるようになっていたが、いつのまにか塞がれた。子供が不埒な遊び(シンナー遊びとか)をするのを嫌ったのであろう。
南側にある滑り台は、コンクリの塔の上から滑り降りるようになっている。かつては滑降面も人研ぎだったが、いまは改修されてステンレスになっている。
この滑り台は、若草公園にヤマが出来る以前から存在していた。ヤマがあとから作られ、この滑り台に接合されたのだ。
ちなみに、現在(2014年)、この滑り台は撤去されてしまった。
もう一つあった滑り台。
並行する鉄パイプをすべる「パイプ滑り」形式のものだ。写真ではパイプの間に鉄板があるが、もともとはこの鉄板はなく抜けていた。2本の空中のパイプの上に尻をのせて滑る形式だった。
この滑り台も現在は存在していない。
以前紹介した津久田のパイプ台も撤去されたので、パイプ滑りは珍しいものになりつつあるようだ。
かなり個性的な滑り台だったと思うのだが、残念だ。
滑降部のあやうさが、どうしても地域の老人会などの槍玉に上げられてしまうのだろう。
砂場。
砂場の周囲や藤棚の回りにはにコンクリの壁があり、缶蹴り遊びをするのにとても具合がよかった。
通称、象の足と言われる遊具。
以前は、ベンツの三つ星マークのような形に並んでいた。「
なぜ配列が変更されたのだろうか。鬼ごっこが危ないからか?
「ハワイ」と呼んでいた植え込み。やはり公園全体で高鬼遊びをするときの避難所として使われてた。子供たちはこんなものでも遊びの道具にしてしまうのだ。
(2010年01月09日訪問)
看板建築 昭和の商店と暮らし (味なたてもの探訪)
単行本 – 2019/5/29
萩野正和 (著)
味なたてもの探訪シリーズ第1弾。昭和レトロの味な建築「看板建築」の物件を撮りおろし&貴重なフィルム写真で大解剖!
amazon.co.jp