国道から少し引っ込んだところに大仏が建っている。 周囲に比較対象がないのでそんなに大きく見えないが・・・
近寄ってみると、けっこうな大きさ。
おそらく50m近くはあるだろう。
観光旅行のお坊さんの団体が基壇に入っていく。
未完成ながら、すでに中を見学できるようだ。
お坊さんに続いて中に入ってみた。
基壇の中は床のタイルも張られ、照明もついて一部完成状態。
でも、あんなにいたお坊さんはみなどこへ行ったんだ?
お坊さんたちは基壇にはとどまらず、そそくさと階上へと登っていたのだった。
うわあ、手すりもないような階段をどんどん登ってる・・・。
高所恐怖症の人には無理な階段だ。
私もお坊さんについて階段を上がってみた。
大仏のヒザの内部まで来た。
このフロアには小さな仏像がぞんざいに置かれている。
お尻の部分から基壇の上に出ることができる。
基壇から見上げた大仏。
腕の表面に鉄筋が出てるのは何なのだろう。腕の上にまだ衣紋のような意匠を追加するつもりなのだろうか。
私がヒザのあたりを調べているうちに、お坊さんの一行はみな先に行ってしまった。
たぶん、あの階段を上がったのだろうな。
日本の普通の感覚なら、「ここは、工事中だから立入禁止じゃないか」というたたずまいだが、ミャンマーの田舎ではこんな感じでもう暫定オープンなのだ。
けっこうな高さになってきた。
大仏の裏面(背中)はまったくの未完成で、壁もなく、手すりもない。これは資材運搬用のリフト。
こんな場所に立つ経験はめったにあるものじゃない。ヤングジャンプとかの少年漫画で、工事現場におびき出されてバトルになる描写があるけれど、まさにそういう中二病的な空間。でもミャンマーでお寺参りしているとこういう場所はよくある。
階段はさらに続く。
どんどん、登っていこう。
背中が未完成なので眺めはいい。
といっても、周囲はゴム園がどこまでも続いているばかりで大して見るものもないのだが。
さらに登っていく。
肩のあたりに出た。
これは腕の内部にあたる場所。
肩は8階のレベルにあった。
肩から首の中へ入っていく。
当然、胎内空間は狭くなってゆき、梁や桁がじゃまになってくる。
顔の中はいろいろと無理があるだろうという狭さ。
どう見ても、いまここに入っていることが何かの間違いじゃないかというような造りになってくる。
顔の頬のフロア。目玉の裏側に来た。
以前にウィンセントーヤ寝釈迦の内部でも目玉を見たが、瞳の内部を立体的に作ってあったな。
頬から額のあたりへのフロアへ移動。
「いでっ、頭ぶつけた!」
もうまともに立って進めないほどに狭くなっている。
額の中まできた。さらに上がある。
今度は
肉髻まで入れるなんて、すばらしいサービス精神。
日本の各地の大仏、大観音にもここは見習ってほしいところだ。
カラダをよじらないと通過できないような異様な狭さ。
ついに最上階へ到達。
13階のレベルだった。
肉髻には円窓があって外を眺めることができる。
大仏を裏側からみたところ。表側だけとにかく作って、暫定オープンしてしまったものの、裏側はいつ完成するかまったくわからない。
そういうところが、ミャンマーの田舎の寺のわびさびだと思う。
この大仏の場所は、ウィンセントーヤ寝釈迦からは 20 km ほどなので、大仏マニアの人ならばウィンセントーヤと一緒に参詣するのがよいだろう。
(2014年11月15日訪問)
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