善應寺。参道の入り口を通りすぎてしまったので、戻ってきて参詣する。
畑の点在する住宅地のあいだの狭い道を進んでいくと、寺のかなり手前に石門が見えてくる。
境内はまだ木々に遮られて見えず、先にある伽藍を想像しながら参道を進んでいく。寺巡りをしていて一番ワクワクする瞬間だ。
少し進むと山門の四脚門がある。総ケヤキ造りの立派な門だ。山門を入った左側には墓地の販売所のようなものがある。右側には地蔵堂と無縁仏の墓石置き場。
さらに緩い石段を登ると本堂。本堂の左側には花園会館という信徒会館がある。
本堂の裏手には霊廟のようなものが見えたが門があって中まで入れそうになかったので近くまでは行かなかった。
善應寺の裏山には「善應寺横穴墓群」という奈良時代の横穴墓史跡があるらしい。
本堂の右側には2階建ての位牌堂。その前には単層の鐘堂。
境内にあった「蒙古の碑」と称する奇っ怪な碑。碑文の文字には変な漢字が使われていて、文意は読み取れないのだという。
案内板によれば祖元(無学祖元か?)が元寇で海に沈んだ元軍の兵士の霊を弔うために立てたという伝説があるらしい。確かに三行目から四行目の“弔上鬼元前鴇後‥"のあたりからはそんな連想ができるかも知れない。
だが祖元がわざわざ仙台に元軍を弔う碑を建てたというのもおかしな話で、作り話としても不自然だ。この碑がどのような目的で建てられたかはわからないが、判読不能な漢字で書かれた碑文に対する不気味さからいつのまにか“蒙古=恐ろしいもの"の碑だと語られるようになったのではないだろうか。
境内にはほかに路面電車の保管庫があった。
(2001年09月24日訪問)
図解/古建築入門: 日本建築はどう造られているか
単行本 – 1990/11/1
西 和夫 (著)
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寺院建築の架構が最も理解しやすく書かれている本だと思います。