スカラ座

現役のまちなかの映画館。

(埼玉県川越市元町)

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入間の博物館を観たついでに、川越市に移動して川越市立博物館を見学。川越地方にあった唐桟織りという織物について調べるためだがあまり深い情報も得られず、その写真はない。

そのあと、夕飯でも食べようかと川越の街中を歩いてみた。

そこで見かけた映画館のスカラ座。

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シネコンでもなく、ミニシアターでもない、珍しいまちなかの現役映画館だ。

現在はインディーズ映画を中心にミニシアター的な小屋として活動しているようだ。

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券売所は窓口式で懐かしい感じ。

ネットには、元々は明治38年にできた寄席で、昭和20年に映画館に改装されたという情報がある。

内部は1階の平場が椅子席で、2階などはないようだ。

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外装はタイル張りだがこれは一種の看板建築で、建物自体は切妻の大屋根。

おそらく木造と思われ、建物の骨組みは明治時代のままではないかと思われる。

そうは言っても、徹底的にモダンに改装されているので、中に入っても古い要素は感じられなさそう。

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私は大学時代の4年間川越市内に住んでいて、この界隈も行動範囲だったが一度もここで映画を観たことはなかった。

映画は新宿や池袋の大型スクリーンのある映画館で観るのがもっぱらだったからだ。

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唯一、川越で観た映画は確か『機動戦士ガンダムめぐりあい宇宙』で、連雀町にある「川越プラザ」という映画館だった。

その川越プラザこそ内部はむかしの芝居小屋そのもので、2階桟敷が残ったまま映画館として使われていた。明治31年にできた鶴川座がその起源だという。もちろんいまはもうなくなっている。

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川越は「小江戸」と呼ばれているので、観光客にはなんとなく江戸時代の町並みのように思われているが、観光のメインとなっている商家の町並みは明治・大正時代の風景だ。

スカラ座の隣りのレストランも大正時代の建物で、この一角には多くの洋館が残っている。

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日暮れた時の鐘の前の通り。

この日の夕食はオムライスを食べようと店は決めていたのだが、営業しておらず。

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しかたなく郊外の「いも膳」という料亭へ移動。

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ここにはサツマイモご飯を使った「いもうな重」というメニューがある。

うなぎもサツマイモもご当地の名物なので川越らしいものを食べたいときにはオススメだ。

(2017年11月11日訪問)