白石の火の見櫓①

集落を見渡すカーブにあるハシゴ半鐘。

(徳島県つるぎ町半田白石)

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大藤の集落(?)を伝うように山を巻いていく。

何ときびしく、美しい風景なんだろう。

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向かいの山にも同じような集落が見える。たぶん中熊の集落。

こんな風景があることを、日本人のどれだけが知っているのだろうか。

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まるで空の上を耕しているような畑。

じゃがいもが植えられている。手前の作物は、キビかな・・・?

これを見て気付くのは、畑の境界の柵に蚕箔(さんぱく)が使われていること。かつてこのあたりでは養蚕が行われていたことを物語っている。徳島では蚕箔のことを「蚕簿(えびら)」ともいう。

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この集落の外れの見晴らしがいいカーブに、火の見櫓があった。

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鉄製のハシゴタイプ。

横は墓地になっている。自分の屋敷や地所が見える場所に墓地を造るということがあるが、ここはそういう感じではない。

単に眺めがよいだけで、集落の中で最も標高が「低い」場所なのだ。

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こんな場所で集落に鐘の音が響くのだろうか?

逆に谷の反対側の中熊集落にまで鐘が聞こえそう。

(2005年05月29日訪問)