待つこと20分ほどで、坂の上のほうから行列が見えてきた。
先頭は4本の笹に白い旗がついたものを持っている。「四旗」という野道具だと思われる。それに続くのは、竹筒に常緑樹を挿したもの。竹筒の下部が斜めにカットされているので「花筒」だろう。これも持つのもたぶん4人。
その次には、仏花を挿した竹筒が5人。これは下に足が付いていて自立するタイプ。
その後ろには「四ヶ華」状の飾りが1本。
その後ろには、「金剛杖」と「わらじ」を持つ婦人。彼女は頭には「
続いて、「花籠」1本、「龍頭」1本、「灯籠」1本、「位牌(?)」1人、「香箱(?)」1人。
お坊さんと軽自動車のワゴンが続く。これがたぶん霊柩車なのだろう。お坊さんの右側の人が持っているのは「鉦」か。
霊柩車の後ろにも「龍頭」1本、「灯籠」1本が続いていた。龍頭と灯籠は合計2組だった。
花籠の横には「遺影」と「三宝(菓子?)」が見える。
行列は婦人たちの前で止まった。
割烹着を着ている人たちが葬式の調理や配膳を手伝ったので挨拶をするのだろう。
喪主と思われるおじいちゃんの挨拶。
頭に天冠を付けるのは故人と血縁が近い人なのかもしれない。
四国では死者ではなくて参列者が天冠を付けるというような話は聞いたことがあったが、何度か葬儀に参列しても実物は一度も見たことがなかった。やっぱりセレモニーホールの葬儀では地域の文化が失われるばかりだ。
観光客がこのまま最後まで行列に付いていくのもなんだし、フェリーの時間も心配なのでこれで立ち去ることにした。
いまになってみればお願いして最後まで見させてもらえばよかったと思う。
(2008年10月11日訪問)