肥土山の集落の中に石風呂があるというので探すことにした。車でひと回りしたが、その程度では見つかりそうにないので、徒歩に切り替えて集落内を歩くことにした。
集落の中にお寺があったので、せっかくなので参詣していく。小豆島八十八ヶ所の46番札所、多聞寺である。
山門は一間一戸鐘楼門。
楼門を潜ると正面に本堂が見えるのだが、なぜか左手方向に本堂への順路が。
しかも通路が地下に向かっている。
特別な興味もなく入った寺だったが、ここにも地下霊場が! 入ってみてよかった!
階段を下り、左へ90度曲がり、薄暗い通路を5mくらい進むと祭壇のある部屋に出る。
地下不動堂である。
なぜ地下にお不動さま?
なぜ本堂へ行くのに地下を通らないといけないの?
そういう疑問をもってはいけないのだろう、この島では。
さらに薄暗い通路を進み、90度通路が折れると、
地表への階段へ出た。
本堂内へ直接入るのではなく、本堂前の庭に地下道が造られていたのだった。
それでも充分すぎるくらいに面白い。
階段を登った正面にあったのは私の見立てでは方丈。
お寺の案内によれば大師堂。
方丈の左側には本堂。
本堂と方丈の間は回廊のようになっていて、その部分に弁天堂(左)と、閻魔堂(右)がある。
閻魔堂の中は、閻魔大王、奪衣婆、鬼卒╳2、人頭杖という構成。
方丈の前には、六角堂、鎮守社、宝篋印塔がある。
六角堂の中には賓頭盧尊者がいた。
その左側には由緒ありそうな塚。
寺の東側の斜面は墓地になっている。
多聞寺の墓地なのか、たまたま多聞寺の隣りに共同墓地があるだけなのかは不明。
墓地には引導場があった。
内部の蓮台。
野道具もあったのに、写真を撮り忘れている・・・。
無縁仏塚。
櫛形の額縁付きの墓石と、舟形の墓石が目立つ。
舟形の墓石は子どもの墓だと思う。
(2006年10月09日訪問)