松林寺では裏門から入って、正門のほうへ抜けてみた。でも正門側は民家の狭い路地で駐車スペースもなく、車では入れそうになかった。
その山門の前から参道を見おろすと、こんな風景。
ベーハ小屋が2棟見える。
ベーハ小屋とは、農作物としての葉タバコを乾燥させるための設備である。つまりここから見える家は元タバコ農家だったということだ。
香川県はタバコ栽培が盛んだった場所で、たくさんのベーハ小屋が残っているが小豆島も例外ではなかったのだ。現在は小豆島内ではたぶんタバコの栽培はしていないのではないかと思う。
松林寺に近い側のベーハ小屋。
ベーハ小屋はタバコの乾燥施設としは産業遺跡の範疇のものである。もし現在もタバコ農家が残っていたとしても、乾燥はタバコ耕作組合の共同乾燥場に集荷して行われる。
松林寺から遠い側のベーハ小屋。
どちらも「大阪式」と呼ばれる型式のもの。大阪式とは、越屋根にある突き上げ窓の開閉で室内の気象を調節するという構造のベーハ小屋だとされている。
見分け方としては、大棟よりも越屋根が短く、越屋根の妻面が壁になっていることで判断できる。
(2006年10月08日訪問)