春日野記念碑公園の富士型台

富士型で左右の滑降面の材質が違う。

(徳島県阿南市羽ノ浦町春日野)

羽ノ浦町の主要な市街地は那賀川河口部の沖積平野だが、その中に取り残されるように洪積地形の小山が点在している。春日野団地の中にもそうした小山がいくつも残っていて、その一部は公園に利用されている。

この公園は先ほど紹介した春日野児童公園のすぐ近くにある公園だが、敷地はつながっていないので同一の公園ではないと思われる。名称は不明。春日野団地建設碑が中心にあるので「記念碑公園」と呼ぶことにする。春日野団地は1970年に造成され、当時四国でも有数の規模の団地だったという。団地内には新旧とりまぜていくつかの公園があるのだが、この公園は団地の黎明期にまでさかのぼりそうな味のある公園だ。

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この公園には富士型で滑降部がピンクと水色に塗り分けられたすべり台がある。

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滑降部の片側はステンレス、もう片側は徳島でよく見るFRP樹脂版である。

一般的にこの種の台では滑降部入り口に半円型のアーチがあるのだが、この台では四角くなっているのが変わっている。このような直線的な横材が滑降部入口をふさいでいるタイプを「横木デッキ」型と呼ぼうかと思う。

また、デッキの手すりもやや低いようだ。

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このように2レーンの滑降部を異なる素材で作ったすべり台はこれまでにも、鳴門の幸町公園でも紹介してきた。偶然のたまものではなく、意図的なもので普遍性がありそう。

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おそらく滑りの違いを楽しむためにこのような作りになっているものと思われる。

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公園の他の遊具も見ていこう。

金長大明神でも見かけた回転遊具。この種の遊具の運命はもはや風前の灯火であろう。

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支点変更機能のない木製のシーソー。

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イングランドの古城を思わせる穴壁。これはおそらく1970年代から残るものだろう。

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他に動物のライドがあった。

(2004年03月14日訪問)