白加美神社

本殿は本格的な神明造で幣殿もある。

(岡山県津山市小田中)

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市街地の北部の丘陵地帯へ移動した。

寺町巡りと言っても、いまいるここが津山市の西の寺町の範疇かどうかは微妙なところだ。西の寺町の主要部分は住所も「西寺町」で、吉井川に沿った帯状の地区だ。この丘陵地帯はその寺町からは少し離れている。

しかしきょうは市街の寺をあらかた見るつもりなので、この丘陵地帯もひっくるめて参詣しなければならない。

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白加美神社は丘陵地帯の東端にあるので、ここを起点に半時計まわりに寺社を網羅していくつもりである。

鳥居は、午前中に立ち寄った大隅神社と似ていて、扁額の上の屋根が笠木よりも上に乗っているという変わったデザイン。この地方の鳥居の特徴なのだろうか。

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鳥居をくぐって進むと神門の八脚門の随身門がある。

高床式になっていて、床下が吹き抜けているのが特徴だ。こうした八脚門は以前に広島県の福山市府中市でいくつも見かけた。

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門の前側一間は吹き放ちで、随身は奥側の一間に収まっている。

地蔵格子の中にあるため、写真は撮りにくかった。

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いずれも立て膝をついたポーズで、段差のある台に乗っているのがおもしろい。

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石段を登ると境内に至る。

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拝殿、幣殿、本殿と、三社殿が接続した珍しい形式。

幣殿(へいでん)」とは、神さまへの供え物をささげる専門の建物である。

幣殿があるためか、拝殿は簡素なは吹き放ち構造で、内部は絵馬堂のような機能になっている。

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本殿は神明造。

棟持ち柱(むなもちばしら)という、添え柱がある本格的な神明造だ。

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本殿の左側にある末社の多賀神社。

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棟飾りの千木(ちぎ)堅魚木(かつおぎ)がないが、やはり棟持ち柱を持った神明造だ。

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本殿の裏手にある末社たち。

(2003年04月29日訪問)