テインゼィ村の浮御堂

国道沿いの貯水池に浮かぶお堂。

(ミャンマーモン州タトン)

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テッカ山パゴダをあとに、国道AH1号線にもどる。

ここからカレン州方向に戻りながら、途中の寺々を見ていくことになる。

そうは言っても時刻はもう三時半。午前中から動いて、まだ3ヶ寺しか見ていない。がんばらねば。

途中、茶店が集まっている町並みがあったので立ち止まって水分補給。

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その茶店の向かい側に貯水池と思われるものがあり、その中にお堂が浮いていた。

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見た通りのものだとは思うが、入ってみることにした。

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入口は山門と回廊が一体化していて、ここから先は履物を脱いでいく感じ。山門には寺の名前などは書いていない。

門扉は閉まっていたが、特に施錠はされていないので、入ってもよかろう。

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回廊内は床はモルタルが打ってあり、途中から天井が低くなる。

妻には回廊を寄進した人の名前が書いてあるようだ。

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回廊は橋梁ではなくて、堤の上に作られている。

それにしても天井が低いな。えらく圧迫感がある。

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回廊が終わると、短い橋がある。

お堂は島の上に建っているのだ。

参詣路はここから右に曲がっていく。

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お堂はなぜか施錠されていた。

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内部にはさらに格子戸があり、奥にはシンウーパゴが見えていた。

シンウーパゴは、仏陀の入滅後に現れた修行者で独力で悟りを開いたといわれる。普段は海の中の島に住み、托鉢のときだけ陸に上がった。多くの信者がいたため忙しく、あるとき食事の時間が遅れそうになった。僧侶は12時を過ぎたら食事をしてはいけないのだ。そのため、太陽の角度を見ながら食事をしたという場面。

像の顔の向きは左右があり、これはよくある右向き。

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右側にはもう一つ島があり、橋で渡ることができる。

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こちらのお堂は吹き放ちで、特に施錠などはされていない。

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内部に祀られていたのは、コブラ光背の仏陀。

これは釈迦が瞑想したとき嵐になったのを、龍王が自らの身体を傘にしたという説話を元にしたものと思われる。

当サイトでは「ムチャリンダ(ぶつ)」とも呼んでいる。

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池の先には、テッカ山を望むことができる。

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鐘つき柱。

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私のほかに参拝者もなく、静かなお堂だった。

ミャンマーの田舎のお寺の多くは、こんなふうに静かな場所だ。

(2015年11月28日訪問)