長野自動車道の松井田妙義I.C.の近くにあった飼育所。
屋根だけが新しく葺き替えられたように見えるが、外壁はそのままで、ブロック電床育特有の高窓も見える。
建物は東西に建っていて、西側が道路に面した配蚕口。
東側に戸が見えるのは、宿直室への出入口だ。
建物の北側には屋根の低い部屋が継ぎ足したようになっている。ここは貯桑場だろうと思う。
屋根が低いのは、天井が低いのではなく、おそらく床が低く掘り下げてあるのだろうと思う。
内部は片側2室の合計4室。いまは倉庫に使われているようだ。
小屋は木造トラスで、屋根が真新しく張り替えられているのが中からもわかる。
宿直室側からみたところ。
周りが畑地なので、周囲の確認がしやすいのがうれしい。
コンクリの破片がころがっていた。これは消毒槽だったのではないだろうか。
通常、消毒槽は配蚕口側にあるのが一般的だ。配蚕口から遠い位置にあるのは、上江木の飼育所のような例もあるが、普通に考えても使い勝手はよくなかったと思う。
稚蚕飼育所の敷地に石仏がならんでいた。
手前は奪衣婆のような印象の石仏だが摩滅が激しくてよくわからない。
右から2つめの丸いものは双体道祖神。
(2008年05月03日訪問)
古建築の細部意匠
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近藤 豊 (著)
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