龍宝寺。大崎八幡神社に向かおうとして間違って入ってしまった寺。
と言っても、龍宝寺は神仏分離以前は大崎八幡神社の別当寺でもあったので、境内は神社の隣にある。(現在はつながりはないようで、境内の行き来は出来なさそう。)
山門は四脚門。山門を過ぎて右側に見える入母屋屋根は護符売り場。
山門の正面に見える土蔵造の建物は釈迦堂。
参道は左に90°折れて、本堂へと向かう。
途中には水盤舎と多宝塔がある。
多宝塔は木造で、全体の意匠は和様で統一されている。
細部の意匠まで「多宝塔はこうあるべきだ」という約束に従って造られていて、まさに教科書通りの建物といえよう。
多宝塔の裏側には本堂。
本堂の前には鐘堂。本堂の右側には書院、客殿、庫裏がある。庫裏の前には「法宝蔵」という小さな蔵があった。
客殿はこんな建物だった。自分の印象としては方丈に思えるのだが、扁額に客殿と書かれているので仕方がない‥‥。
大ざっぱに言って「客殿」とは接客・応接のための建物、「方丈」とは住職が寺務を執り行なう建物である。ただし、法事の時などに檀家の控室に使われる建物を現在では方丈と呼ぶことが多いようで、必ずしも教科書通りに言葉が使われているわけではない。客殿は住職より上位の来賓を招き入れる場所というようなイメージがある
(2001年09月23日訪問)
図解/古建築入門: 日本建築はどう造られているか
単行本 – 1990/11/1
西 和夫 (著)
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寺院建築の架構が最も理解しやすく書かれている本だと思います。