瑞巌寺の有料部分。入場料が700円ということもあって、さすがにチャラチャラしたカップルの姿は少ない。
本堂の前は壁に囲まれていて中門がある。中門は四脚門。国重文だそうだ。そこらの寺にあったら誰も見向きもしないような質素な門である。
中門の左側には御成門。これは薬医門。
こちらも国重文。
右側には玄関。
中門を入ると、左側に御成玄関。つまり御成門を入った正面が御成玄関ということになる。
本堂(国宝)。本堂と言っても、仏堂ではない。
別名を大方丈(おおほうじょう)といい、ガイドブックによれば大方丈建築の典型などと書かれているが、むしろお城の御殿のような建物と言ったほうがわかりやすい。観光客達は本堂に上がって主に障壁画を見学する。
本堂は、およそ「禅」とか「仏」というものを感じさせない空間なのだ。それは瑞巌寺全体に言えることなのだが。
本堂の右側は庫裏など、お寺の人しか入れないような建物が連なっている。
書院とか小方丈(こほうじょう)とか、そんな感じの建物なのだろう。
手前に見える渡り廊下は国宝。
本堂の内部。本堂内は撮影禁止なので、本堂の外から望遠で撮ったためかなりぶれた。狩野永徳らが描いたとされる絢爛豪華な襖絵が見える。
もともと大方丈は接客の場であるから仏を祀る必要はないのだが、申し訳程度に祭壇が造られている。
本堂の裏側には書院のような建物が見えた。
本堂の右側に棟門があり、それをくぐると庫裏がある。「これぞ庫裏の中の庫裏!」というような典型的な庫裏だ。本サイトで紹介した庫裏のなかではいちばん庫裏らしい建物かもしれない。
庫裏も国宝。
庫裏の前には宝物館があったが入らなかった。
瑞巌寺を訪れるのはこれで3度目になるが、どうも印象が残らない寺だ。
そもそも「瑞巌寺」と名前に「寺」がついてはいるが、本当にここは寺と言えるんだろうか?
南西側に四脚門があり、そこか外に出た。
(2001年08月15日訪問)
古建築の細部意匠
単行本 – 1972/6/10
近藤 豊 (著)
amazon.co.jp
いつも机の上に置いてあります。