
正法寺。安国寺のすぐ隣にあった寺。
山門は薬医門。

月遅れの花祭り(潅仏会)をやっていた。花祭りというのはお釈迦様の誕生日をお祝いする行事だ。通常は4月8日で、月遅れの場合はGW中にやる寺が多い。
それにしても花祭りを知らない人が多いのには驚く。もっともそういう人たちにとってはクリスマスも「サンタクロースがプレゼントをくれる日」くらいの認識しかないのかもしれないが。

花祭りでは左上写真のような花御堂(はなみどう)という小さな堂を花で飾り、その中に誕生仏を安置し、参拝者は誕生仏に甘茶をかけてお祝いするのだ。釈迦が生まれたとき甘露の雨が降ったという伝説から来ているという。お祝いしたあとは甘茶をいただくことができる。
ここではさらにお土産が用意されていた。「佛さまからのプレゼントです。」というフレーズがいいではないか。賽銭を入れて遠慮なくいただいた。内容は風船、花の種、マンガの小冊子、200円分くらいの菓子であった。

日本の寺ではどういうわけか釈迦の存在が希薄である。釈迦の誕生から悟りを得るまでの物語は、まるでどこか遠い外国の民話みたいなもので、寺の仏教となかなか結びついてこないのだ。この寺のように、もっと花祭りを楽しい行事として、ストレートにアピールしてもいいのではないかと思う。
山門を入ると正面は玄関、左側に本堂。右側に庫裏。

境内には他に地蔵堂×2。
(2001年05月02日訪問)