またの名を「
寺に着いたときは薄曇りの天気で、昼食をとった後ということもあって、眠気を誘う時間帯だった。山門の左手の本坊では庭園の特別拝観のようなことをしていたが、少し無気力になっていたので寄らなかった。
山門は三間一戸の楼門で、屋根正面に唐破風がついている。どうも楼門に唐破風っていうのは過剰な装飾に思えてならない。
しかし、山門以外の諸堂はほとんど室町時代のもので、いずれも重文。めちゃくちゃ目の保養になる寺だ。“美濃の法隆寺"という呼称もあるらしい。創建は1222年、1300年代の火災で全焼、1400年代に現在の諸堂が立てられたというのだから、法隆寺は言い過ぎにしても、その歴史はすごいものがある。
写真は本堂。本堂の右奥に見える鎮守堂も国重文。
本堂の左右にも重文の堂が建ち並ぶ。釈迦堂、阿弥陀塔、大師堂、薬師堂というが、どれがどれだかはよくわからない。
三重塔。
パノラマ写真を撮ったけど、曇天だったのと眠かったためか、ちょっと失敗気味。(写りが良くないので、ファイルサイズを小さめにしてある。伽藍配置の確認程度に見て欲しい。)
山門の辺りをのぞけば境内には大きな樹木がなく、ちょっと殺風景と言えなくもない。観光客も、私を除けば外人の親子が一組だけであった。
本堂の左手の堂の入口で見かけた香炉。
香時計というのは、お香をすじ状に並べて、それが燃えた距離を利用して時間を計るというものだ。実際には、この上にフタがあるはずだ。香時計にどのくらいの精度があるかわからないが、正確な時間を測定するためのものではなく、寺の行事や修業の時間を決めるために使われたものではなかろうかと思う。
こんなふうにただの香炉として使われるのはもったいないような気がした。
境内には茶屋がある。現在は駄菓子屋になっているのが珍しい。
思わず、当たりくじ付きの塩ビチューブに入ったうさん臭いジュースを買ってしまった。まずかった‥‥。
経蔵。本堂の右奥の境内の隅っこにある。辺りは草むしりもぞんざいで、ほとんど人が近づかないような場所にある。
内部は輪蔵になっていて、彩色されている。
基壇部分の円形の欄干が、なんだか遊園地のメリーゴーランドを彷彿とさせる。
残念ながら戸が閉まっていたので、格子のすきまから写真を写すだけであった。
(2000年04月30日訪問)
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