正住院・再訪

三間三戸二重門、六角の輪蔵などを擁する巨刹。

(愛知県常滑市保示町1丁目)

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常滑市街地の寺、正住院。

前回の旅の最終日に、日が落ちてから門前まで来たことのある寺だ。

その時は月のない夜で、山門のシルエットがおぼろに見えただけだったが、それなりの規模の寺だということを確認して今日の再訪となったのである。

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意識したわけではないが、前回の写真と同じアングルになってしまった。

昼間見た山門は、立派ではあるものの、夜に見たような神秘性は感じられなかった。夜の風景はよく見えないことで想像力をかき立てられる。私はどちらかというとそういう近寄りがたさにときめいてしまうのだ。

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とはいえ、正住院は昼間に来ても充分に立派な寺なのである。

山門は三間三戸の二重門。二重門とは楼門の1階と2階の間に屋根があるタイプ門である。本来は五間の楼門に用いるべき形式で、三間の楼門に用いると、妙に背の高い門になってしまいバランスが悪い門になりがちなのだが、この門は横幅を広めに取っていて不自然さはない。初層二層とも軒の出の深さは充分、欄干部も広くて立派だ。近代のケバい建築なので、文化財に指定されるような建築ではないが、シルエットは美しいと思う。

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山門を入ると右側には鐘堂があり、その横に用途不明の建物。納屋、のわけはないだろうが、どう見ても用途はわからなかった。。

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左側には六角の建物。初層の部分が亀腹になっている。残念ながら内部はまったくうかがうことができなかったが、おそらく輪蔵であろう。

輪蔵の横には水盤舎があった。

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本堂は正面7間の巨大な建築。屋根は本瓦葺。

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本堂と庫裏のあいだには玄関が見えた。その奥は書院か何かになっているのであろう。

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鐘堂の奥には長屋門があり、そちらは庫裏になっている。

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六角堂の奥には地蔵堂。

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六角堂の裏手には小高い塚があるのだが、登っても特になにもなかった。

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塚の奥は駐車場。実際は、クルマで来た場合はこちらに停めることになるので、寺には裏から入ることになる。

そこにも地蔵堂があった。

(2002年02月10日訪問)