池田町から銅山川に沿って愛媛県に入る国道319号線。
その途中にある大野という字は、徳島に最初に葉タバコが植えられた土地だと言われている。
町の中は道がものすごく狭く、大きな車は擦れ違いできない。
この場所に、徳島にタバコの種を持ち込んだ、筑後坊という僧を祀っている場所があるといので来てみたのだが、筑後坊の像があったはずの斜面はバイパス工事で削られてなくなっていた。
筑後坊は慶長17年(1612)に長崎からタバコの種を持ち込み、ここ山城谷村大野字寺井で栽培を始めさせたとされている。
タバコの種が九州に伝来したのは慶長年間とされているので、10~15年くらい遅れて徳島でもタバコの栽培が始まったのだ。
お堂は曳家して道端に置かれていた。
筑後坊像は見当たらないが、破却されたとも思えないので、工事中はどこかに収蔵されているのだろう。
バイパス工事が終った後、お堂は少し移動して道端に移築された。
筑後坊とされる僧形の像もその横に復元されている。
(2010年08月29日訪問)