信濃仏舎利塔

浅間山を望む妙法寺の仏舎利塔。

(長野県小諸市甲)

小諸市の南東の小高い丘の上に仏舎利塔が見える。きょうはもう1ヶ所、この仏舎利塔にも寄っていこう。

日本国内にある仏舎利塔の多くが、日本山妙法寺大僧伽という宗派が建立したものだが、ここもそう。

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この風景、おそらくほとんどの日本人には「なんか変な宗教が山の上に変なモノ造ったな」という感覚だろうと思う。

だが、この1月にミャンマーで1ヶ月を過ごしてきた私の目には普通の風景に見えているのだ・・・。

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仏塔の外観は饅頭のような覆鉢(ふくばち)の上に四角形の平頭(ひょうず)と相輪を載せていて、妙法寺が建てた仏舎利塔によく見かけるタイプ。インドの古代仏教遺跡サーンチー仏塔、ネパールのスワヤンブナート、タイのプラパトムチェディ等を連想させる。

だが覆鉢式仏塔はミャンマーに多いことから、ミャンマー式仏塔(=パゴダ)の一種と表現するのがわかりやすいだろう。

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この誰もいない感じがとってもミャンマーっぽい。

さびれているという感じよりも、「なごむ~、心が落ち着くわ~」という感情があふれてくる。

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実は覆鉢の上に平頭を載せた塔はミャンマーでは少数派なのだが、ミャンマーのパゴダは非常に数が多く、デザインはバラエティに富んでいるので、ミャンマー的な風景といっても違和感がないのだ。

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仏舎利塔の前には護摩壇のようなものがある。

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塔の背後。

メンテナンス用のハッチが気になる。

覆鉢の上にはライトが付いているので、夜にはライトアップされるのだろうか。

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ライトのメンテナンス用のかすがい。

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塔の基壇に登ることができるが、土足厳禁。

パゴダでは裸足になるのが基本なので、まったくためらいはない。むしろね、この看板がなくても裸足になってたと思う。上座部仏教の国だと靴下もダメだよね。

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基壇はそこそこキレイに清掃されているので、足の裏が痛いというようなことはない。

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本尊は触地印の降魔仏。

基壇にはライオンみたいな動物がいる。

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なぜか飲み物のペットボトルがたくさん奉納されていた。

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仏舎利塔の左側に本堂がある。衆寮かもしれない。

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無住のようだ。

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謎の廃虚発見。

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敷地の外側には公衆便所がある。

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男性小便器が壁式だ。

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でも人研ぎ仕上げの丁寧な作り。

(2014年05月10日訪問)