妻沼聖天・本坊

樹の多い静かなお寺。

(埼玉県熊谷市妻沼)

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続いて、妻沼聖天の本坊へ行ってみる。

山門前の路地を南へ進むと県道を越え、200mほどの参道があって本坊へ通じている。

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本坊へのルートの途中で横断する県道59号線。利根川の南岸に沿うように続く街道で、なんだかんだで利用頻度が高い道だ。

妻沼聖天の門前町の一部を形成していて、商店街になっている。こちらは東向きの風景。

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こちらは西向きの風景だ。

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県道を過ぎると道幅が広くなってケヤキの並木になる。この道はほぼ本坊で行き止りのような道なので、この道幅は本坊への参道のためなのだろう。

きょうは12月30日で参拝客もほとんどいなかったから境内の駐車場に乗り入れることができたが、この参道にかなりの面積の専用駐車場があって、繁忙期はこちらに駐車して歩くことになるだろう。見たところすべてお寺の参拝者用で無料のようだ。観光寺院としてはありがたい。

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本坊参道の途中にある、歴代住職の墓所。

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さらに進んだところにある板碑。

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善光寺三尊仏形式で、3体の仏が彫られている。

鎌倉時代のものとされている。

結晶片岩のため剥離が激しく、尊像のディテールは失われているが、三尊形式の輪郭ははっきりしている。

もとは別の場所にあったものを移築したという。

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本坊に到着。

山門は袖塀付きの薬医門で、境内には樹が多く落ち着いた雰囲気。

妻沼聖天と関係なく、単独のお寺としてお参りしても満足できそう。

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山門の前には石柱があって、石柱の上に狛犬が祀られている。ちょっとよくわからないが、これも元々は別のところにあったのを移設したのじゃないかな。

体が平ぺったいけれど、個性的で感じのいい狛犬だ。

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境内に入ると四国四十三番、雪蹊寺の石碑がある。四国八十八ヶ所のミニ霊場だ。

見沼聖天の境内の記事はで書かなかったのだが、多宝塔のあたりがミニ霊場の結願、八十八番大窪寺の石碑があったから、妻沼聖天の境内の全体のかなりの面積を使ったミニ霊場になっているのだろう。

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本坊の本堂。

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本堂は外観が新しそうに見えるが、中を覗いてみると以外に古そう。江戸中期くらい行くのではないだろうか。

護摩壇があり、実際に護摩を焚いているためか天井などが黒ずんでいる。

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本堂の左側には玄関と庫裏。

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そのさらに左側には金剛殿という建物がある。客殿と思われる。

その前は池になっている。

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池のほとりにあった水琴窟。

この設備自体がミニ霊場のチェックポイント、三十七番岩本寺になっている。

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本堂の右側には不明なお堂。

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不明なお堂のさらに右側に鎮守社の神明社がある。

(2015年12月30日訪問)