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徳島県と愛媛県の県境に広がる「塩塚高原」。標高は約1,000m。
ここは麓の村の茅刈り場として使われてきた山である。高木がなく一面の草地なのは、毎年火入れをしているからだ。
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池田のほうで聞いたハナシでは、畑にすき込む肥料用の植物資源としては落ち葉よりもススキが優れているのだそうだ。あるいは茅は屋根葺きの素材としても使用できる。徳島の急傾斜集落を巡っていると茅刈り場の跡地をときどき見かける。だが火入れや草刈りをやめればあっというまに森に飲み込まれてしまう。
ここ塩塚高原はレジャー施設として整備されているので今後もこの景観は残るだろうが、村々の文化としての茅刈り場はその多くが省みられることもなくここ10年、20年で消えてゆくだろう。
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中尾山高原と同様に、古い人家はなく、建物はすべて近年に建てられたレジャー関係の施設だけだ。周囲の集落の標高は600~700mくらいまでで、山頂付近にはあまり人は住まないようだ。
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県境の高原のため、徳島県と愛媛県がそれぞれに自分の側に施設を持っていて、徳島県側のキャンプ場には遊具がある。
これが「アルゴー船」という複合遊具。
難破船遊具はタカオ社が得意とするジャンルだが、この物件はちょっと作り込みが甘く、タカオ製かどうかは断定できない。
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台風で壊れて使用禁止になっていた。
2004年の6月中旬と7月末にわりと大きな台風が上陸しており、その影響で壊れたのだろうか。
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遠目にはどこが壊れたのかはよくわからない。
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どうも船首のあたりが被害を受けたようだ。
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大きい遊具の割にはあまり遊ぶところがなく、滑り台はこの一箇所のみ。
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滑降部は木材のフレームにFRP樹脂でコーティングしたと思われる構造だった。
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ここにはほかにスカイコースターという遊具というかアトラクションがある。
小型のソリのようなものに乗って、溝の中を滑り降りるというものだ。ちょっとボブスレーっぽいアトラクション。料金は1回500円。たぶん二人乗りできる。
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コースの全長は324mあるという。登り部分のリフトのところから利用者を載せたまま引上げるというのはかなり珍しいのではないだろうか。
ソリにはブレーキは付いているが、それを使うかどうかは利用者次第。
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ゴールの部分では当然ブレーキをかけなければならないのだが、安全確保のため従業員が待機して万が一の場合に備える。つまり「勝手に行って勝手に滑ってこい」という感じではなく、遊園地の乗物的なものなのだ。
それゆえおっさんがソロで遊ぶというのはあまり絵になる光景ではないので利用はやめておいた。
大人でもカップルとか、子ども連れであれば臆することなく遊べるであろう。
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塩塚高原から少し山城町側に下ったところの尾叉集落。
こうした村々が塩塚高原の茅を利用したのだろうか。
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その集落で見かけた半鐘。
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写真左端にちょっとだけカヤグロが写っている。茅を畑に入れるため備蓄してあるものだ。
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塩塚高原とは別の場所になるが、美馬市で見かけたカヤグロを利用した傾斜畑と茅刈り場。
茅を入れることで傾斜した畑で表土の流亡を抑える働きがあるという。
(2004年09月18日訪問)